怪異! ツンデレおばさんの恐怖
「ちょっと積照さん!
あんたね、いつもいつも好き勝手にゴミ捨ててるでしょ。ほら、その手の袋だよ!
あのね、ここに看板があるでしょ?
ここに指定の曜日以外にゴミを出すなって書いてあるでしょ?
みんなで決めたルールはきちんと守ってもらわないと困るんだよねえ」
「うるさいわね! 持ち帰ればいいんでしょ持ち帰れば!
…別にあんたのためなんかじゃないんだからね!」
「おいオバハン、強引にシートに割り込んでくるなよ!
こんなちっちゃい隙間に、すっげえ狭えんだよ! ったく……」
「いいじゃないのよちょっとくらいさ! 若いくせにガタガタガタガタといちいちうるさいよ!
…でも、入れてくれてありがと」
「だからねえ奥さん、これ以上は値切れないって何回言わせたら気が済むんですか?
ちょっとしつこすぎるよ。ダンナさんの稼ぎが少なくて苦労してるのかもしれないけど、
こっちだって商売なんだからさ」
「な、なんでそこであの男の話が出てくるのよ! か、かか勘違いしないでよね!」
「うん、やっぱダメか。いまいち萌えないんだが、どうよ友田」
「どうよもクソも、タイトルからいきなり妖怪扱いしといて何を言ってんだ尾崎」
(044 [ツンデレ] 怪異! ツンデレおばさんの恐怖/終)
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