週刊少年サンデー 2004年14号(03/24)   「10000hit感謝企画第二弾 タイプDリターンズ」


○えーと大変遅れて申し訳ありません。サンデー感想、ようやく再開です。
  今回は時期遅れの10000hit達成感謝企画も兼ねて、いつもとは違う形態の感想でお送りしたいと思います。
  いつものあほ感想を期待していた方には申し訳ないのですが、ここは管理人の悪いクセが始まったと思って、
  諦めて今しばらくお付き合いくださいませ。


  「で、いったい何%の人がこのネタを覚えているのか激しく疑問なんだけど」
  「いきなり話始めんなよ。しかも最初の発言から企画そのものに疑問符を投げかけるなって」
  「だってー……なんか見え見えじゃない? 節目になったら対談感想でお茶を濁そうっていう管理人の打算が……」
  「前回の対談感想は割と好評だったんだから、管理人としては良かれと思ってやってんじゃねーの?」
  「割と好評って……約一名だけどね。まぁそれで十分ではあるけどさ……」
  「まーつべこべ言っても始まっちまったもんはしょーがねぇべ。やんぞ、ホラ」
  「そうね……やりますか」


  「というわけで皆さん、改めてはじめまして&お久しぶりです。理性担当のと申します」
  「オレは本能担当の。よろしく!」
  「以上のやり取りを見ればわかると思いますが、14号感想は私達二人の対談仕立てで参りたいと思います。
    ちなみに私達の対談感想は去年の10月末の2500hit感謝企画の時以来、二度目となりますね。
    当時はまだこんなサイトのことを知らなかった人がほとんどだと思うので、どうでも良いことではありますけど」
  「つーかモロこちらのサイトと企画内容がかぶっちゃってるじゃないかYO! 駄目じゃん!
    ……って、あ、あれ? リンクされない! 何でだ?」
  「あーそれね、リンク貼ろうと思ったんだけど、なんか報告しなきゃ駄目だったらしくて、面倒くさいからやめたんだって……。
    原則リンクフリーなのに報告が要るのは変じゃないかって文句言ってたけど……結局はうちの管理人の怠慢よ」
  「お前は相変わらず爆弾発言スレスレのコメントをするよな……。
    だいたいリンク報告云々ってそのサイトをアンテナに入れた時だって何もやってないだr……   」
  「強制排除、完了」




  「さて、14号の表紙は巻頭掲載「ガッシュ」。本編にカラーページはないですが映画情報でカバーしています。
    表紙イラストは手前からガッシュ・ウマゴン・キャンチョメ・ティオ・レイラ・ウォンレイが揃い踏みの仲間集合シーンですね」
  「オレは結構好きだぜこの表紙。派手っちゅーか見栄えがするだろ」
  「原色バリバリ使ってるからね。ちょっと青が目立つのが気になるけど、カッコ可愛くまとまってて良いんじゃないかな。
    配置的にも横並びのキャラやタイトル・アオリに縦のアオリをずばっと交差させて引き締めてるし」
  「ただ、キャラ選択はどうよコレ。強制送還されたキッドは容赦なく切り捨てられたのか……」
  「なんか問題ある? 空にキッドの笑顔が浮かんでた方が良かった?」
  「いやそういう意味じゃなくて。生存如何に関わらず並んでたら「離れても仲間だ!」的な熱さが感じられるだろ。
    あるいは卒業写真的な淋しさも同時に表現できるというか」
  「戦いも終わってないうちからそんなもん表現してどうするのよ。
    私はそれよりもちびっ子たちの中、まるで引率の先生のようなウォンレイの立場の狭さが気になるわ」
  「それとレイラな。こうして正式に仲間扱いされたということは、ひょっとするとひょっとして……?」
  「微妙にニュアンスの掴みづらい発言はよしなさい。生還もあり得るかもって言いたいんでしょ?
    私はそれはこの表紙だけじゃなんとも言えないと思うんだけど……」

  「あと、他の情報としては中央上部の「コナン」特製ビデオ広告に加え、先週号同様に右上に小さな正方形のスペースをとり、
    アニメ化「DAN DOH!!」・新連載第二回「ミノル」・大人気巻中カラー「ワイルドライフ」も告知。
    配置やレイアウトが先週と酷似しているので、この右上スタイルはこれで確立したと見るべきかな?」
  「つーか「DAN DOH!!」が今更アニメ化かよ。それより「ケンイチ」とか「ジャぱん」とか……は早いか」
  「ジャぱんはアニメにするほどの出来じゃないでしょ。これが無難なところじゃないの? どうせ見ないけど」
  「最後の一言がホンッと余計だな……」
  「……余計なのは最後の一言だけなの?
    あ、今回はあまりに掲載が遅くなったので、少しだけあらすじ をつけました。もう中身覚えていないと思うので……」

 

劇場版金色のガッシュ!! 情報

  「いろいろ新情報が出てきたけど、正直言って、なんか嫌だ」
  「私も、これはちょっと微妙かな……。個人的にはあまり原作設定を逸脱しないでほしいと思ってるんだけどね。
    なんでもありでやったら「ガッシュ」という作品でやる意味がなくなっちゃうじゃない。キャラ設定くらいしか継承できないし。
    あ、映画情報に関してはこんな感じで基本的に女々しい愚痴が続くので、嫌な方は飛ばした方が良いですよー」
  「コ、コラ、女々しいとか言うな! そうじゃなくてオレは」
  「はい、その言い訳が既に女々しい」


  「直撃1 最強魔物黒騎士登場!
   この黒騎士がガッシュに迫る! 王を決める戦いのルールを破った者を罰するのが、その使命らしいが!?」

  「のっけからまったく新しい概念「ルール違反」の登場かぁ……。
    この戦いは『最低限提示された基本設定以外はすべて自由』というコンセプトじゃなかったの?」
  「本当だぜこんなの燃えないってーの!
    基本的にルール違反になるような行為自体が存在しなくて、その気になればいくらでも卑怯な戦法に走れるのに、
    そこをあえて正攻法で戦ってゆく! というのが熱いんじゃないか。
    もっと広い視点から考えても、無数に存在する選択肢の中でそれぞれの候補が自分の信じる方法を選び、
    独自の考えをもとに、様々な角度から王を目指してゆく……といった方が燃えるだろ? なぁ?」
  「言いたいことがわかるようなわからないような……要するに気に入らないのね」


  「直撃2 映画の舞台は、魔界!
   原作でもテレビでもまだ描かれていない魔界、劇場版はそこが舞台! ガッシュが通っていた学校も登場!」

  「そしてさらに新概念追加、魔界が舞台と来ましたか。……正直、やっちゃった感が強いわね……」
  「なんか目先の目新しさに走ってしまったみてーな印象を受けるよな」
  「うん。誰でも考えつく展開だからこそ、あえて外してほしかったのはあるかも。
    それに魔界がどんな世界で現王政権の現状がどのようなものなのか良くわからない、という未知の部分こそが、
    「ガッシュ」の謎の部分の根幹に大きく関わっているんだから、バラしちゃいけなかったと思うんだけどな……。
    だいたいルール上人間界と魔界は「勝者と敗者」の対比であり、もっと言うなら「この世とあの世」の隠喩でもあるのだから、
    簡単に行き来されると作品構造上ヤバいんじゃ……と思うのは私だけ?」
  「大丈夫、オレも同意見だ。
    一度負けてしまった仲間には戦いの終わりまで絶対に会えない、会う方法がないってのが良いのによう」
  「でもそういう仲間が出てくるとはまだ言い切れないでしょう?」
  「違う違う。問題はそこじゃない。今回の映画にコルルやダニーが登場するかどうかなんてのはどうでも良いんだ。
    問題はそうなることも考えられる、という可能性そのものなんだよ。
    言い方は悪いが、死人とホイホイ会話ができたら、「死」という現象そのものの意味がなくなってしまうだろ?
    大体何故雷句先生が今まで一度も魔界の様子を直接描いてこなかったのか、ということの答えを考えただけでも、
    批判の材料としては十分だと思うんだが」
  「あんたにしちゃ珍しくマトモな意見だね」


  「直撃3 101冊目の魔本。そして…!?
   劇場版では、101番目の魔物と共に、101冊目の魔本が登場する。その本が持つ力は白い色と関係が!?」

  「まず最初に。どういうわけか魔物より本の扱いの方がでかいんだがこれは?」
  「それは映画本編でも101番目の魔物より101冊目の本の扱いの方が大きいからじゃないの?
    まぁそれはともかく、やっちゃったその2ね。「魔物は100体」という作品全体を貫く大前提すらも破壊しちゃった……」
  「これも本当に誰でも考えつく設定だよな」
  「まぁ適度に本編設定に関わり、かつインパクトのある新設定ってことで、
    言わばお祭り的なポジションである番外編テーマの映画には向いてる題材ではあるんだろうけど……。
    でもよっぽど上手く必然性のある理由を練り込まないと、『正規エントリー以外の魔物がいる可能性を認める』=
    『本が燃えても消えない子供がいる可能性を認める』=『心の力を使わない呪文がある可能性を認める』=etc.
    という式が成立しちゃう恐れがあるわけで。
    1+1が2にも3にもなる可能性を認めてしまうと、1+2も2+3も100+100も答えがわからなくなってしまうのと同じ理屈ね」
  「数学のことは良くわからんけど、要するに「なんでもあり」になっちまうってことだろ?
    だったらそう言えって。大体、それなら石版魔物が出てきた時点で魔物は100体だけという縛りは崩れてるんだからさ」
  「だからアレはその辺を「上手くやった」好例なのよ。説得力のある理由でルールの裏をかいたんだから。
    もっとも、月の石の回復機能やアニメの魔鏡とかはもうその限界を超えつつあるんだけど。
    これ以上の秩序破壊は本当に作品世界維持のボーダーラインに抵触してしまうと思うので、
    どうかここら辺を境に踏みとどまってほしいです。お願いします雷句先生やスタッフの皆さん」
  「ふっ、最後だけ下手に出て批判をかいくぐろうって魂胆か。流石あのクサレ管理人の理性なだけはある」
  「うるさいわね同じ人間の本能にそんなこと言われたくないわよ!」


  「ま、どっちにしろ私は観ないと思うから、どうでも良いっちゃあどうでも良いんだけどね」
  「うわ、散々文句言っといて結局それかよ」

 

金色のガッシュ!!  LEVEL151 思わぬ光

  「なんか劇場版設定の話だけで疲れてしまったんだが……」
  「本編はまだ手付かずよ。中傷はほどほどに、ってことね……」


  <あらすじ>
  デモルトに清麿渾身の一撃・バオウ・ザケルガが直撃!
  しかしトドメをさせず絶体絶命の危機に陥ったところで、なんとパティが駆けつけてきてくれた!


  「てめえら―――――――!!!
   人の話、無視してんじゃねえよ―――――――――!!!」

  「……どんどんヘタレキャラに堕してゆくローベルトに合掌」
  「細川やステング、ガリオントと同じ性格にしか見えないわね。ついでに末路もまるで同じに見えるし。
    いかにチョイ役の悪役とはいえ、もっと魅力的なキャラにできないものかしらね、この一門は」


  「あとは最後の詰め、奴の「急所」! ザケルガを多数撃ち、一番効いた場所…
   月の光ですぐに回復したが、あの一瞬は見逃さなかったぞ…
   たどりつけ、ガッシュ!! この戦いの「勝機(ひかり)」はそこにある!!!」

  「えー伏線まったくなし!?
    そんな、せっかくこれまで提示された情報をもとに、あれこれ考えてたのに……」
  「ほう、例えばどんな?」
  「……体内に侵入してバオウ・ザケルガ、とか」
  「体内に侵入ってオイオイ……ピッコロの古来からの定番じゃねーか!
    そんな使い古されたネタじゃ一週もたせることなんかできるわけねーだろ」
  「じゃああんたはどんな手があるっていうのよ」
  「そりゃ首の後ろの弱点を……」
  「原作見ながら言ってんじゃないわよ!」


  「ガ、ガガガガガ…ガッシュちゃん!! これで、私がいかに大切な人かわかったかしら?」

  「パティが仲間になる伏線は張られていたので良いとして、気になるのはビョンコの呪文かな。
    果たしてビョンコは無事に呪文を使うことができるのか? ただのお笑いヘタレキャラで終わってしまうのか?」
  「次号以降でバシバシ使ってたぜ」
  「こらぁー! まだこれは14号の感想なんだっつーの! 次の号の情報漏らしちゃ駄目でしょ!」
  「いや、この場合は15号以降を読んでから14号の感想で展開予想する方に無理があると思うぞ」
  ……………………ぐぅ

  「そして、なんだかアルヴィンばかり注目される傾向にあるけど、
    個人的にポイントは今のところは本当にただのパティの傀儡でしかない男、ウルルね。
    この展開なら、彼が実は今までどう考えて行動していたのかがわかるかも」
  「あ、それなら、パティが改心してくれるのをじっと待っていたんだってさ」
  「だーかーらー言うなっての!」
  「つーかお前が予測するフリをヤメロっての! 答え知ってるクセに! ヴァー! 恨むなら管理人を恨め!」
  ……………………15号読む前からそう思ってたもん


  <今週の新呪文>
  「デモルトの「ヘドュン・ゼモルク」ひとつね。
    角を平べったいこんぺいとうみたいな形に変化させる呪文、で良いかしら」
  「平べったいこんぺいとうね……まぁ他に言い方ないか。しっかし使い道のない呪文だなコレ……」
  「確かに一見使い道ないように見えるけど、多分これは分類としては防御呪文に近い位置づけだと思う。
    唯一といって良い身体的急所である首の後ろを守るための呪文なんじゃないかしら。もちろん区分は肉体変化系になるけど」
  「弱点である首の後ろを守りたいとデモルトが強く願った瞬間に生まれた呪文なんだな」
  「また微妙な言い方を……まぁそうなんだろうけど。
    ちなみに語法的には新出「ヘドュン」+固有語幹「ゼモ」+肉体変化「ルク」で「ヘドュン・ゼモルク」ね。
    意味としては「ヘドュン」は角を表すか、形状を表すか、防御を表すかのどれかだと思うけど……」
  「管理人に語学の知識がないのが悔やまれる」

  

焼きたて!! ジャぱん  第105話 前を向いて…


  <あらすじ>
  河内の勝利だけ宣言して倒れ、病院に運ばれるピエロ。
  負けたシャチホコは納得がいかず黒やんに詰め寄るが、そこで河内の幾重にも渡る工夫が明かされる!


  「工夫に継ぐ工夫、説得力のある解説は正統派のパン漫画として素直に燃えた。これは評価したい。
    でも、こういうマトモなパン対決ができる下地があるのに、どうしてあんな展開にしちゃうんだろうな」
  「作者も担当編集も病気だからでしょ。
    ところで、毎日食べる食パンに最高級の素材を使うのは良いの?」
  「馬鹿野郎! そこはツッコんだら負けだ!」

  

○(新連載第二回)思春期刑事 ミノル小林  第2話 しまったぁぁぁ――!!


  <あらすじ>
  取調室で暴れて逃亡を図る容疑者と、バカ中学のミノルが実技系教科で戦う話。


  「うーん、駄目だ。面白いと思えない。
    基本的な技術面は問題ないと思うんだけど、ネタとの相性が悪いのかな……なんか笑えない」
  「今週は下ネタも抑え目だったしな。ボーンとくる爆発力がなかった」
  「そうね、爆発力がないのが問題なのかなぁ。土台は良くできてるけど肝心の櫓がショボいって言うのかしら。
    どうも小ネタに終始してる印象で、インパクトのある一撃が感じられないのよね。
    かといって搦め手系の笑いにしてはネタに工夫がないし。ほんと、演出スキルはそこそこだと思うんだけど」
  「サイトによって評価が意外に割れてるから、後は感性の問題なんだろうよ。
    単に俺らとは「合わない」作家ってだけなのかもな、水口先生は」
  「でもまだ希望を捨てるには早すぎると思うのでなお期待、かな。これしき「MAR」で数ヵ月我慢したことを考えれば」
  最初の数ヵ月はじっくり下見してたもんな、「MAR」……。ご苦労様でござる」

  

史上最強の弟子 ケンイチ   BATTLE91 “梁山泊”の男!?


  <あらすじ>
  兼一vsアラン。逃げ回りながら善戦する兼一に、アランの必殺技・多獄陣が牙をむく!
  次号、師匠地獄!


  「うふふ、しおりん活躍の予感」
  「そのキモい口調やめて……」


  「一人、所用で出ているが………」

  「そんな随分前の伏線をここにきてもってくるということは、そろそろ最後の一人が明かされると見て良いのかな」
  「最後の一人って要するに拳聖様だろ? まだ出すには早すぎねーか?」
  「いやまだそうとは決まってないでしょ。
    「拳聖」と「最後の一人」と「美羽の父親」については現状ではどういう関係か何もはっきりしてないんだし……」
  「ああ、そう言えば美羽の両親の伏線もあったか。
    でも家庭訪問の時に秋雨がもう死んだみたいなことを言ってなかったっけ?」
  「別に死んだとは言ってなかったわ。確か「親友だった男」とかなんとか。まぁ死んでると思うけどね……。
    ま、それについては材料が少なすぎて判断できないからパスね。で、話を戻すと、最後の豪傑が出るのも近いかな、と。
    もちろんアランや鬼幽会関連ではなくて、まったく別の場所から登場するといった感じになるんでしょうけど」
  「まーな。あんなのが師匠ってのも萎えるし。 次号で違うってことがわかるしな。
    しかし、武術は何だろうな。空手、柔術、ムエタイ、中国拳法、武器兵器全般とくると次は…………なんだべ。
    ケンジロウあたりかな?」
  「『暁の歌』ネタね。彼は柔術畑の人間で岬越寺師匠とかぶっちゃうから違うと思うわよ。
    だいたい、彼の信念は梁山泊の基本理念を根本からモロ全否定しちゃってるしね……」


  「でりゃあああ!!」

  「おお、アサルトリープからエアスティングへの華麗なるコンボ! もしくはだいじゃーんぷ! から中攻撃の対地キック」
  「ネタもネタ元がマイナすぎるとただの嫌がらせになっちゃうってば。そもそもそれはコンボじゃないし。
    ま、要するに物理的にあり得ない軌道を描いたキックだと言いたいわけね?
    あれは多分、単に兼一が空中のその位置で足を伸ばしただけと見るべきなんじゃないかな。
    つまり角度、流れ、漫画的演出……見せ方が悪かったから変に見えるのよ」
  「だからモロ決まったのにほとんど効いてねーのか。「ケリが浅かった」 とかそういう問題には見えなかったしな」
  「これもそうだけど、どうも今ひとつ松江名先生は格闘描写が下手っぴなのよね……。
    流れも変だし、物理的におかしい時もあるし、アングルも捻りがないし……今後の重要な課題ね」


  (ラストページアオリ)
  次号、師匠地獄!!

  「師匠が地獄……地獄が師匠……師匠の地獄……しおりんの園……しおりんの逞しい体が……ちにゃ〜」
  「……どうでも良いけど人の道だけは踏み外さないでね、お願いだから」

  

ワイルドライフ  第59話 木々樹、リン


  <あらすじ>
  えろい瀬能さんのカラー表紙。プラス、木々樹リン編スタート。


  「キミのハートに熱〜い思いを注射します!!!」


  あ…ああ…ああああ!!

    みかァア…

    ああ やっぱり…瀬能みかは微えろ要員になるんだな…
    それもいいさ… みかは、えろくなるんだ…」

  「……ごめんね、一生懸命「うしとら」ネタやってるとこ邪魔して申し訳ないけど……
    ……あんた結局、何が言いたいの?」
  「……安易なえろの生贄にされてしまった瀬能さんへのやりきれない気持ちを表現したかったんです……」


  「僕は木々樹リン…R.E.D.第二科の獣医師で…日本で唯一、植物と会話できる樹木医デス よろシク!!」

  「狙いまくりね」
  「こんなんでも狙ったことになる現代若人文化が嫌だぜベイベー」

  

MAJOR  第457話 新天地にて。


  <あらすじ>
  サーモンズを離れ新天地メンフィスに来た五郎だが、またしてもいきなり荷物を盗まれる。
  仕方なしにまた手ぶらでトライアウトを受けにいくが、そこで会ったオーナーは、なんと空港でもめた女の子だった。


  「先生、質問です!」
  「何、くん?」
  「僕この展開どっかで見たことがあります! どうしてですか!?」
  「それはね、MAJORも実はループ漫画だから見たことあるような気がしてるのよ。
    コナンや犬夜叉に比べればスパンが長いから目立たないけど、
    本当はMAJORも相当な展開のヘビーローテーションを組んでるから、ちょっと慣れた読者はすぐ既視感を感じちゃうの。
    サンデーが抱える大きな問題のひとつよ。みんなも気をつけようね」
  「はーい! っつーか流石にこの展開はねーだろーよ。手抜きと思われても仕方ないぜ」
  「いきなり素に戻るな!」

  

こわしや我聞  第4話 男と男(?)の約束


  <あらすじ>
  工具楽家の紹介と、珠のマラソン大会の伏線がメインの話。
  一番のご褒美として運動靴を安受け合いしてしまった我聞の元に、次の仕事の依頼が!


  「えー、どっちが良いかって? そりゃー珠の方に決まってるじゃないかよぉー」
  「まだ誰も何も言ってねーよ!」


  「い…勢い込んで来てみたものの……いいのか!?
   落ち着け工具楽我聞! 果歩にズレてると言われたばかりだ…深く考えてから行動すべき……」

  「バカとかそういう問題じゃなくて、コイツ善悪の区別ついてねーんじゃねーのか?」
  「確かにこれはやりすぎね。バカだけど笑えない。笑えないバカはキツイわ」
  「おまけに國生さんポイントまで減らしやがって……まったく、何を考えてやがる。ふざけやがって畜生。クソックソッ」
  「國生さんポイントとやらが何かという疑問はおいといて……なんでそんなにキレてんの」
  「そっけない女の子のトキメキエモーションは男の浪漫だからだ」
  「便利な言葉ね、男の浪漫って」


  「しかし、今回の話作りははっきりいってお粗末だったかな」
  「うーん、まぁなんか散漫な印象は受けるが」
  「まず第一に見せ場がないのよね。最初から最後まで起伏がなくて展開がのっぺりしてる。
    それに加えてキャラも無闇に出しすぎだし、ページごとの情報量が多すぎるからついていけなくなっちゃう。
    こんなにテーマを欲張らずに、今回の場合なら家族の紹介とマラソン大会の伏線だけに絞っておくべきだったと思う」
  「なんかどっかで聞いたような話だな」
  「詳しくは最後の「きみのカケラ」寸評を参照です」

  

暗号名はBF  MISSION8:スクールボーイ・エージェント


  <あらすじ>
  寝不足に悩まされる団と陰謀論者の新解誠が、補習のテスト用紙を盗み出そうと学校に侵入するが?


  「シンカイマコトって名前、どっかで聞いたことある」
  この人ね。一言で言えば「たったひとりでめちゃ高品質なアニメを作っちゃった人」ってとこかしら。
    そのサイトにある「BF」の宣伝を見る限りでは、どうやら作者同士が知り合いみたい。
    ちなみに私も「ほしのこえ」は観たけど、うーん、微妙でした。あまりセカイセカイしてると個人的にあまりノれないのよね。
    技術面に関しては「ひとりで作ったものにしては」とんでもなく素晴らしかったけど」
  「やけにひっかかる言い方をするな」
  「私、こういう凄いノンプロって存在にとっても弱いんだけど、そのせいで前評判だけで過剰な期待をもっちゃって。
    実際見て、だけど予想してたほどの衝撃を受けなかったんで、なんか一気に熱が冷めちゃったのよね……」
  「つーかコレBFの感想じゃないだろ」
  「そうね、つい脱線しちゃった……すいません。
    えっと、本編の感想ですが、こういう話がこの作品においては意外に重要になるんじゃないかって思います。
    スパイの話は構造上いつも同じようなフォーマットになってしまうので、近い未来に予想されるマンネリを防ぐには、
    こーゆー小話でバリエーションをもたせる必要がどうしても出てくるんじゃないかと。はい」
  「そんな話は既出も良いとこじゃねーのか」
  「まーね」

  

MAR  AKT.55/ロラン


  <あらすじ>
  2NDゲームもメルの勝利。そして、ついにナイト級の人間が動いた!


  というか……  」
  「よっし、阻止成功」

  

いでじゅう!  第79話 抜群の男たち


  <あらすじ>
  病院から退院してきた部長を、一足先に黒帯になった他の部員がからかう。「茶帯が部長でいいのぉ?」
  藤原と皮村に正論で追い詰められ、桃ちゃんにまで瞳をそらされた部長が選んだ最後の手段とは?


  「あ――――もう!! な――にを変に意識してんだっつーの私!
   だいたいあれは、藤原君達の単なるイタズラに決まってんだし――!!」

  「んー良いね! 良いね! キミ良いね! 間違いない、キミ輝いてるよー!
    なんかめちゃめちゃ尾を引きそうな気配がとっても良いねー! もっと! もっと意識してーハイそうだよー!
    下手したら今週分でひと悶着あってそれで終わっちゃうかもしれないかとおじさん思ってたから! いやー良いよ良いよ!
    そうよーその表情よー、すっごく良いねー、おじさん惚れちゃいそうだよ。ぐふふ、ぐふふ。

    …………と素直に騒いでいたあの頃が懐かしいわい……」
  「過去形かよ! しかもえらく中途半端な演技やな!」
  「だから15号読んだ後に14号の段階の展開で暴走感想書けっつー方に無理があるんだってーの!
    とりわけ次号にあんな展開があるなんて知った後で、この程度で騒げるかっつーのヴォケが!」
  「だから誰も騒げとか言ってないし……」

  

結界師  第18話:良守の日々(中編)


  <あらすじ>
  良守vs氷渡。良守の結界すら簡単に撃ち抜く強敵相手にどう戦う?


  「なんつーか実にスキのない漫画よね。地味だけど」
  「まぁ正統派というか、変な脱線はないよな、良くも悪くも」
  「だけどそのせいであんまり喋ることないのよね……。
    強いて言うなら、氷渡の攻撃エフェクトは格好良いかもとか、もちっと戦闘シーンに迫力が欲しいとか、それくらい」
  「まぁ確かに戦ってる場面の勢いがあっさりしすぎている気はするな。
    例えばプールの寒波攻撃のシーンとか、あれだけ破壊してるのに画面が妙に白いのはなんか物足りねー」
  「やっぱこの人、バトル漫画より普通のコメディ漫画の方が向いてるんじゃないかな」
  「そうか? オレはこれくらい派手さを意識させた方が良いと思うけどな。じゃなきゃもっと地味になるぞ」


  「また無茶な力の使い方して…
   そーやって無茶できる力があるってことがどういうことかわかってんのかねぇ…」

  「お、おばさん臭ぁー! 時音姐さんたら見た目だけじゃなく中身もおばん化しちゃったZO!」
  「おばんゆーな! 確かに若々しいエネルギーに満ち溢れてるとは言わないけど!
    ところでこの上のコマで「滅!」 で氷消してるけど、
    結界師の結界って妖とか霊だけじゃなくて物理オブジェも消せるのね」
  「コンクリートとか防いでたからそれもアリだろ。今更何言ってんだ」
  「いや、予想以上に危ない力だなって思って……。でもこれなら、ますます能力の幅が広がる可能性もあるわね」
  「だからその辺の細かい設定への配慮がこの漫画の味のひとつだろってば」

  

KATSU!  第116話 余裕(ヒマ)


  <あらすじ>
  vs前年度チャンピオン戸田戦。苦戦する活樹だが、香月をめぐる岬の言葉を気にする余裕はあるようで?


  というか…… 」
  「よっし、阻止成功」

  

うえきの法則  第125話・戦って!


  <あらすじ>
  マリリン戦クライマックス。涙を見せたマリリンに対し、「絶対戦わねぇ」と無抵抗を貫く植木。
  必死に植木を攻撃するマリリンだったが、一向に戦おうとしない植木を前に、その様子が徐々に変化してきて……


  「で、時音姐さんに並ぶもうひとりのサンデーおばんヒロインであるマリリンとの戦いも決着と」
  「おばんから離れろ! つーかその丸顔少女をすべておばさんとみなす傾向を今すぐやめろ!」
  「えーだってー結局髪型変わんないしさー。それにこれなら秋子さんの方がずっと若く見えるじゃん?」
  「突如としてオタネタに走るな! つーかあんたのせいで会話が単調なボケツッコミになって話が進まないでしょ!」
  「やっぱり深窓のお嬢様風にストレートが似合うと思うんよ。ロングヘアは女性の美しさを引き立てるって言うし」
  「もう黙れ!」


  「森は助けに行く。ケド、戦いたくもねえのに戦ってる奴なんかとは戦わねえ。絶対」

  「やっぱり野郎に女の子は殴らせないんだな。植木といえど。まー結果論だけどさ」
  「そうでもないわよ。ベッキーとか普通に神器でのしてたしね」
  「のしたっちゅーかひり潰したっちゅーか。植木は基本的に容赦しないからな。死者が出てないのが不思議なくらいだ」
  「そこはそれ、『うえき』だから」
  「そうだな、『うえき』だからな」


  <今週の新能力>
  「マリリンのレベル2“能力発動中の能力者の身体能力を全て二倍にする”能力ね。
    ただし効果はマリリン時間で10分・現実時間での1分で、それを過ぎるとバオウ後の清麿のごとく力尽きてしまう、と。
    どう? 流石にこれなら変な考えを持ち込む余裕なんてないでしょ?」
  「そんなことはないぞ10分もあればオレなら余裕であんなことやこんなことをっ……ぐああああーっ」
  「そこでずっと気絶してろ! さて、こんな奴は放っておいてこの能力についての解説に参りますか。
    能力としては至極単純な設定なので解説するほどのことはありません。
    もともとのレベル1の能力が強すぎるので、レベル2を使っても有効性がそれほど大きいわけじゃないですし。
    むしろ自爆の危険性を考慮すれば通常は使わない方が良い、文字通り切り札として使うべき能力ですね。
    あと、時間操作系のレベル1にもかかわらず身体強化系のレベル2ということで違和感を感じた方もいるかもしれませんが、
    これはレベル2の存在意義をレベル1の欠点を補う補助能力と考えれば納得がいく解釈が得られます。
    例えばマリリンは限定条件のせいで武器を持って戦うことができないだろうとこの間の展開で推測されたのですが、」
  「馬鹿野郎マリリンの限定条件は“半笑い”に決まってんだっわぎょっ」
  「あーおほん。えーとそう推測されたのですが、この限定条件では決定的な攻撃力不足を免れることはできません。
    そこでその欠点を補うために攻撃力強化系のレベル2が付与されたのだ、と考えれば、
    ふたつの完全に独立した能力の混在も充分に考えられることだと思えるのではないでしょうか。
    レベル1の能力の発展形としてのレベル2ではなく、レベル1の欠点補完としてのレベル2。
    まだサンプル数が少ないのでなんとも言えないのですが、こう考えると割と辻褄が合うんじゃないかと」

  

からくりサーカス  本編〜黒賀村の春 第8幕 一時閉幕


  <あらすじ>
  勝が明神様を撃退した頃、れんげはひとり投げ出された穴倉の中で、孤独に震えていた。
  しかし勝に動かされ、ついにれんげは勇気を出す。そして彼女の前に、ようやく記憶の中のれんげ畑が開かれた。


  「待ってたって、助けなんてこない! 私が一番よく知ってる…
   だったら………こっちから助けに行くわよ!」

  「落ち着くべきところに落ち着けた、ってところかな。
    この辺「うしとら」最終巻の結論(泣いていないで戦え、マッチ売りの少女よ!)から特に変わってはいないのね」
  「実はオレ、この結論には心から賛成できないんだよな。「うしとら」テーマの根幹否定に繋がる恐れもあるんだけど。
    なんつーか「戦わなくても良い(戦いとは無縁に一生を終えるべき)人もいるんじゃないだろうか」って思えてしまって……」
  「……どういうこと?」
  「だから説明が非常に難しいんだが、一番近いのは生まれたばかりの赤ん坊を見て、
    この子が争いに巻き込まれることがありませんように、と祈る気分とか……」
  「……うーん?」
  「それにちょっとニュアンスが違ってくるけど、例えばさっきのマッチ売りの少女の例だったら、
    現実問題として泣く以外の何が彼女にできるだろうって思えてしまうんだよな。
    仮に暴虐な叔父に反旗を翻してみたところで、その結果として彼女を待つのは更なる虐待か放逐、つまり死なわけで」
  「いやアレはそういう意味じゃなくて、要するに気持ちの問題じゃないの?
    ワンピ読者なら『耐え忍ぶ戦い』って言葉に聞き覚えがあるでしょ? あんな感じで『くじけるな』ってことだと思うんだけど」
  「やーだけど『くじけるな』って実は相当にハードな要求だぞ。反骨心はそれなりの環境でないと育たないからな。
    とりわけあの根性ひん曲がっても仕方のない劣悪な家庭で育った少女に『戦え』ってのは少し可哀想な気さえするが」
  「でも根本的な解決策を講じるにはもうそれしか手段がないのがそれこそ現状じゃない?
    仮にヒーローが現れて彼女を今の境遇から救ったとしても、彼女の気持ちが変わらなければ何の意味もないから。
    ……でもまぁ、あんたの言ってることもわからなくはないのよ。本当の意味での戦いってのはどうしても辛いものだから、
    辛い目に遭わせたくない人がいる、って気持ちは決して間違ってないし、むしろ大切にしなきゃいけない感情だと思う。
    そーゆー感情が所謂ヒーロー性の根底には流れているわけだしね。
    でもそれとこれとは別問題なの。心を強くもつということもまた、それと同じくらい大切なことだから」
  「……いまいち納得がいかねー」
  「まぁその辺は人それぞれの考え方があるし、そう簡単に考えを変える必要はないわよ。
    理性で納得できていても本能で納得できない、ってことがひとつくらいあっても良いんじゃないかって思うしね……」


  「いい春だねえ、れんげさん」

  「今週はこの一言に尽きるわね。やっぱりここぞという時の藤田先生の演出力はただごとじゃないわ」
  「やっぱり演出力自体は少年漫画界屈指のレベルだと思うんだよ。賛否両論あるだろうけどよ」
  「これであとはパンツさえなk……失礼。このエピソードの間はけなさない約束でしたね」
  「いろんな意味でもう遅すぎるけどな」

  

美鳥の日々  DAYS:67 以心伝心


  <あらすじ>
  カラオケの歌い過ぎで声が出なくなった沢村の代わりに、美鳥が声を担当しようとあれこれ四苦八苦する話。


  「大したことのない話だったな」
  「小ネタはそこそこ数撃ってきたけど、マトモに当たった弾がないのは痛いわね……。
    まぁ、美鳥設定をちゃんと使ったってことで、私的には許容範囲。かなり甘い評価だけど」
  「こういう展開ならサービスカットのひとつもなきゃ駄目だっつーの。なぁ」
  「この展開でどうサービスしろってゆーのよ。大体そんな話題を私にフるな!」
  「弁解する貴子タンは可愛かったです、ハイ」
  「フるだけフっといて投げっぱなしかい!」


  「何をこそこそやってんのよ、アンタ達!」

  「ここで何故綾瀬と槙葉がペアで登場するのかが良くわからないんだけど。作者の都合?」
  「いやこれはそれまでの展開を考えれば十分あり得る現象だぞ。
    貴子タンは数学の授業中のことを謝ろうと思い、昼休みに沢村のあとをつけていた。
    一方槙葉も美鳥の声から事情を察知し、沢村と美鳥の様子を見ようとふたりの後を追いかけていた。
    そこでばったり鉢合わせ、なんとなく気まずくなってしまった貴子タンがふたりで沢村のところに行こうと提案した……
    こう考えれば無理がない上、結局ストーカー行為に走る貴子タンにも萌えられて一石二鳥じゃないか!」
  「無理がないのは認めるけど、何もそこまでして萌える必要はないような……」

  

D-LIVE!!  Episode21 逃走迷路(1)

  今週の乗り物:ファーストアタックビークル(FAV、つまりバギー:ASE仕様)


  <あらすじ>
  今回の任務は地下鉄のトンネル内に囚われた米軍少佐の救出。敵は格闘技の天才、カール・エバートン。
  恩師を救うべく意気込む波戸とともにバギーでトンネルに乗り込む悟。激闘の予感!


  「なんでや!! なんでアメリカから牛肉が入ってこんで、ロクでもない奴が日本に入って来るんや!!」

  「きっと皆川先生も牛丼にはえらくお世話になってるんでしょうね……。
    この描写の気合の入れよう、ただごとじゃないわ」
  「オチにどう絡めるかが今から楽しみだ」
  「というか波戸さんのセリフに乗っかったわけじゃないけど、今の日本ってなんにでも騒ぎすぎじゃない?
    例えば今回のBSE騒動にしても、他にもっと騒ぐべき問題があるのにそれらを全て退けてまで騒ぐ理由がわからない。
    マスコミが真実よりわかりやすい展開を求めるのはいつものことだけど、流石に毎度毎度繰り返されると疲れるわ。
    だいたい消費者側にしたってそういう大多数のしょーもないマスコミに踊らされ過ぎなのよ。
    消費者が無駄に派手に騒ぐからメーカーもイメージの低下を恐れて過剰反応する。だから大ごとになっちゃうんでしょ」
  「いやーでも食品業界ってのは『信用』が他のどんなものよりも大事な業界だから。
    消費者が騒ごうが騒ぐまいが結局似たような結果に落ち着いていたと思うぞ」
  「でも消費者の意識を向上させなきゃいつまでたっても状況改善は達成できないわよ。
    例えば良くインタビューとかでBSEは怖いとかだから牛肉食べないとかそういう発言をしてる人を見かけるけど、
    BSE感染牛のどの部位がどの程度の確率で人体にどんな悪影響を及ぼすのか理解してる人がどれだけいるのかしら。
    知ってる? BSEが原因で新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を発症し死亡する確率は500万人にひとりなのよ。
    ましてそれは18万頭もの感染牛が確認され、かつ影響受けまくりの脳や脊椎を食べる慣習のある英国の話だからね。
    わずか数頭しか確認されず、かつそんな部位は食べない日本での感染確率がどれだけ低いかなんて考えるまでもないわ。
    そんなに自分の命が大切なら、BSEに騒ぐ余裕をせいぜい交通事故の予防に当てるべきね。そっちの方が遥かに現実的よ」
  「(ダメだこりゃ……)…………ま、まぁその辺にしとけや……D-LIVEと全然関係ない話だしさ」


  「今の俺がどこまで奴と張り合えるかわからんが、やるだけやってみるだけや!!」

  「今回は格闘ベースの話になるのね。
    いつぞやマシンが主役だった時みたいに、今回もドライビング自体は話の補助的要素に回ると」
  「脇役立てる意味もあるから別にいーんじゃねー? 皆川先生的にも十八番だろーし」
  「別にダメとは言ってないでしょ……ちょっと軍隊描写が過剰かなって思っただけ」
  「過剰な軍隊描写、皆川風味全開で大変結構じゃねーか」

  

怪奇千万! 十五郎  Surprise11 学校お化け


  <あらすじ>
  京極に脅され、半年ぶりに学校へ来た十五郎。そんな彼を迎え撃つは鬼の風紀委員・神楽みな子。
  だが学校では謎の幽霊目撃談が相次ぎ、教員・生徒とも欠席が多過ぎる非常事態が発生していたのだった。


  「私立山王中学校、鬼の風紀委員神楽みな子!!」

  「……努力は認める」
  「努力というか悪あがきじゃないの?」
  「悪あがきも努力のうちだ」
  「ふうん。まぁ、なんというか、十五郎の見たお化けの絵が全てを物語ってる感じね。一言で言えばf」
  「わぁーハイストップ! それ以上は川久保先生以外の大御所にまで喧嘩売ることになるから!」

  

かってに改蔵  第274話:漂流電車に乗って…

  今週のテーマ:男子中学生の8割は女子率の高い閉鎖空間でもれなく漂流を願う

  「良いか諸君らはみっつの概念的なあやまちを犯しているッ!

    ひとぉーつ!

    異性率の異様に高過ぎる空間は実際は鬱になるだけだッ!


    ふたぁーつ!

    どこ行ってもモテない奴は結局モテないッ!


    みぃーっつ!


    そもそも異次元になぞ飛ばん!



    それをオレは身を以って知っている……経験者の言葉だ! 信じろ!」
  「ところで『改蔵』にはあらすじはないのね」
  「必要ないだろ」

  

モンキーターン  TURN351:ちょっくら行ってくっか!


  <あらすじ>
  波乱の総理杯から一週間、青島は女子リーグの優勝戦を逃してしまうほど、波多野の事で思い詰めていた。
  一方で今まで蚊帳の外だった洞口も、自らの過ちを認めつつあった。そして次は波多野と洞口の直接対決が!


  (扉アオリ)
  青島の心を悩ます憲二と洞口……

  「洞口のことではほとんど悩んでないよね」
  「イエス」


  「あなたは自分より弱い人の気持ちが想像できない人よ」
  「…そうだったのかもしれないな」

  「ブラック洞口が影を潜め始めたな……。あの洞口がこんなことを言うなんて!
    青島さんとの確執がそんなに堪えていたのか……」
  「でも件の青島SG1着が波多野のアドバイスの賜物だって知ったらまたひと波乱あるわよこれ。
    といってもブラックになるのは波多野を相手にした時だけで、青島さんに対しては心証良く振舞うんでしょうけど」
  「まーその方がこの漫画は面白くなるから別に良いんだが。
    つーか人前でつい青春臭い独り言を呟く程にまで成長した洞口萌え」
  「それは成長なの?」



  <今週のヒロイン軍団>
  正統派ヒロイン青島さん:17コマ
  最強ヒロインクッピーちゃん:11コマ
  形式上のヒロイン澄ちゃん:10コマ
  真のヒロインありさちゃん:9コマ
  となりのヒロイン我らがみっちゃん:1コマ

  「みっちゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
  「青島さんの首位独走はわかるとして、意外なのがクッピーの善戦よね。
    澄ちゃんより登場コマ数が多いとは思わなかったわ。まぁレース中のちっちゃいコマもカウントしてるんだけど」
  「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
  「というか何気なく雑誌の表紙を飾ってる青島さんが素敵過ぎ。さらりとポーズなんか決めちゃってノリノリじゃない。
    きっと精読用・保存用・予備と最低三冊は買ったに違いないであろう洞口も含めて萌えってやつね」
  「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああゃちっみ」
  「ちょっと待て最後のは何だ!」

  

ファンタジスタ  最終回 ゲームは終わらない

  <あらすじ>
  激闘のオリンピック決勝戦から一ヵ月。みんなはそれぞれの新しい道を歩み始めていた。
  そしててっぺいはイタリアで、再び宿命のライバル・マルコと相見える……ファンタジーはまだまだ終わらない!


  「実に爽やかな幕切れでした。後日談の列挙で新しい展開を感じさせる手法ね。
    良くある幕切れといえばそうだけど、この漫画には良く似合っているから満足満足」
  「まーとても綺麗にまとまってはいるよな。ラストの盛り上がりがもうちょっと欲しいところではあったけど、及第点か。
    というかこの漫画、今回に限らず今までの感想でもこのサイトにおける扱いがなんか不当に小さいんだけど。
    前半読んでなかったってのも含めて、それはいったい何故よ」
  「いや最初にこの漫画を読んだ時、第一印象で爽やかさを“薄い”って思ってしまったのよ。
    それでなんとなく読まなくても何とかなりそうな気になっちゃって、気がついたら展開についていけなくて……。
    このサイトの設立を意識し始めてからはまた読み始めたんだけど、やっぱりきちんと作品世界に入ってなきゃ何も言えなくて。
    反省ね……感想サイトやってる以上、今後は少なくともサンデーの掲載漫画は残らず読むようにします」
  「サンデー限定なところがなんかアレだな。マガジンとか現時点で既に飛ばしてる漫画あるんじゃねーのか?」
  「……涼風、翔、あひるは切りました……ごめんなさい。というかマガジンは全部読んでる暇ないです……」
  「まぁマガジンの話は良いとして、問題はファンタジスタだな。結局、言える範囲での総括としては?」
  「盛り上げ方にもうちょっと工夫ができた気もしますが、全体的に丁寧な佳作だったと思います。
    キャラも活きてたし、演出も悪くなかったし、「リアルサッカー」と「漫画サッカー」の中間の適度なポジショニングも良かった。
    次回作、楽しみにお待ちしております」
  「草場先生とその関係者の皆さん、お疲れ様でした」

  

きみのカケラ  最終章10/10話

  <あらすじ>
  異形のモノへと変貌し、超兵器「ヒトガタ」を一瞬で倒したシロはイコロの説得を聞き、消滅してしまった。
  そして「太陽」は再び動き出し、暖かい光を振りまきながら空へと飛び立った。この「世界」は救われたのだ。
  だがイコロもすぐにその短い生涯を終え、後にはある少年と少女の小さな物語だけが残された……。


  「……あらすじって言うのかコレ……」
  「膨大な情報量を無理して詰め込んだから文章として破綻してるよね。
    もっとも、破綻してるのが文章だけじゃないのが一番の問題なんだけどね……」


  「というわけでさて、本来は掲載順が後ろのファンタをあえて前にもってきてまでの「カケラ」最終回寸評ですけど、
    結局のところ言えることなんて高が知れてるのよね。
    この漫画最大の失敗点、それは何を措いてもとにかく詰め込みすぎ、この一点に尽きます」
  「最終章なんて見てたら確かにそうとしか思えないよな」
  「まぁアレは仕方がないのもあるけど、その欠点が一番ひどい形で出た部分だから。
    でもそれ以前の根本的な面で、この「詰め込みすぎ」という特徴はたっくさん見え隠れしてます。
    例えば、『カケラ』のあるバトルシーンを考えてみると、
    普通なら大ゴマ三つか四つくらいで済ませるページに、コマが六つも七つもある。詰め込みすぎ。
    さらにその中身も、普通なら全てのコマをセリフなしのアクションに費やしてスピード感だけを強調するところを、
    最初のカットでアクション、次のコマで敵のセリフ、その次のコマでギャグ……と、とにかく情報量が桁違い。
    少年漫画のバトルシーンはとりあえずバトルを魅せることだけに徹するべき。
    ギャグや長いモノローグは、よほど力量のある人でない限りは差し挟まない方が良いです。
    そこが、高橋先生はたぶん良くわかっていない」
  「まぁわかりにくかったのは事実だが」
  「わかりにくいのも、情報量が多すぎて頭がパンクしてしまうからよ。
    これは超個人的な持論で根拠とか全然ない話になるんだけど、
    バトルシーンでいちページに入れて良い情報量はせいぜい三つか四つにとどめておくべきじゃないかな。
    だから、一般的な例を挙げれば、『主人公が敵を殴った』→『敵がダメージを受けた』→『主人公がさらに追撃体勢に入る』
    →『敵が反撃の兆しをみせる』で情報量としてはもう限界。それ以上はテンポを犠牲にしてしまうと思うの。
    今週(14)号のガッシュのバオウ発動前後のシーンで言うなら、

    (1) 1『ガッシュがデモルトの背後に回る』→2『敵が慌てる』→3『清麿が攻撃準備に入る』→4『敵が反撃する』
    (2) 1『デモルトの呪文』→2『ガッシュ吹き飛ぶ』→3『作戦が崩される』→4『でも攻撃体勢続行』
    (3) 1『バオウ発動』→2『巨大なバオウが出現』→3『デモルトに直撃』→4『デモルトがダメージを受けている』
    (4) 1『バオウが完全に決まる』→2『デモルト崩れる』→3『清麿が作戦成功を確信』→4『物凄い余波が起きる』
    (5) 1『味方が余波をこらえる』→2『デモルトは動かない』→3『ガッシュと清麿がダウン』→4『デモルト復活の兆し』

    ってとこかな。ほら、全部ページ単位の情報量はギリギリ四つ以内に収まっているでしょ?
    バトルだけに徹してももう容量の限界に達してるんだから、他の何を差し挟む余地もないのはわかるよね。
    でも不慣れな高橋先生はそこにたくさん詰め込んじゃった。だから情報量の限界を超えてわかりづらくなる。
    そしてこれと同様のことがネームやセリフ、ストーリー展開やコマ割など、あらゆる点で起きていた。
    これがこの漫画最大の失敗」
  「お前の自分理論で話をされてもなー。もうちょっと一般的なとこにもってけないのか?」
  「そーねー。じゃあ割と一般的な意見をもとに話を進めるけど、
    『高橋しんは叙情はうまいけど叙事はダメだ』って言ってた人がいるよね。
    これなんか実に的を射た意見だと思うんだけど」
  「叙情ってのは感情描写とか? で叙事ってのは状況説明のことだよな」
  「まぁそんなもんと思えば良いかな。で、先生の前作のかの有名な『最終兵器彼女』の時は、
    その『叙情は上手いけど叙事は下手』ってのはこれ以上ないほど作品と上手くかみ合っていたのよ。
    『主人公(=読者)の知らないところでよくわからない戦争が起きているけど、主人公にわかるのは自分の感情だけだ』
    ってゆー世界観だったから。所謂『セカイ系』ってやつね。
    だから、周りの状況は伝わらないけど人物の感情だけは伝わってくる、という描き方がぴったりマッチしていたわけ。
    ところが、高橋先生にとって初めてのフィールドであった少年漫画では、その手法は完全に裏目に出ちゃうのね。
    なぜなら、少年漫画にとって一番大事なことは、ズバリわかりやすさに他ならないから」
  「熱血とか爽快感とか格好良さじゃなくて?」
  「それ以前の問題ね。ねえ、何で少年漫画が少年漫画って呼ばれてるかわかる?
    答えは簡単、少年漫画は少年がメインの読者層の漫画だからよ。
    だからなるべくシンプルで、なるべくわかりやすい語り口が要求される。
    あ、誤解しないでほしいんだけど、シンプルを要求されるのは語り口であって内容じゃないからね。
    もちろん中身がシンプルなら語り口もシンプルにしやすいってのはあるけど、多少複雑な内容でも、
    語り口さえ平易なら相手が子供だろうと意外と伝わるもんですよ。「うしとら」のストーリーとかが良い例ね。
    だから、問題は内容ではなくアプローチの仕方になるのよね。まぁ、子供の読解力ってのも馬鹿にできないんだけどさ」
  「でもやっぱ子供だから、大人よりは判断力・理解力が落ちるのはあるだろ」
  「うん。で、話を本筋に戻すと、
    高橋先生の最大の特徴である「叙情描写能力」ってのは、少年漫画では実はごく当たり前の能力なのよね。
    登場人物の心情をわかりやすく描写できる能力が少年漫画家にとって必須事項なのはさっき説明した通りだから。
    それでも高橋先生の叙情描写能力は他の少年漫画家とは明らかに一線を画してはいるけれど、
    でも業界全体のアベレージの高さに、せっかくの長所が活かせずに埋もれてしまっていたのが実状でした。
    そして、先生のもう一方の特徴である「叙事描写能力の欠如」も、これがまた少年漫画界とは相性が最悪。
    『わかりやすく状況を描く能力」に優れた少年漫画界の中でひとりだけ(?)「状況を描くのが下手」だったもんだから、
    もうとにかく浮くわ浮くわ。ただでさえ問題のある部分がより一層ひどい弱点に見えてしまったのです」
  「むう。だから少年漫画としてはひどい作品に見えてしまったんだな」
  「まぁ、さっきから弱点弱点言ってるんだけど、厳密に言うと実はそうとばかりは言い切れないんだよね。
    『叙情描写は優れているが叙事描写は苦手』っていうのは要するに、
    『ごちゃごちゃしたものをごちゃごちゃさせたまま描写する能力に優れている』って言い換えても良いからね。
    ただ、少年漫画ではごちゃごちゃしたものをシンプルに提示する能力が必要でしたってだけの話。
    高橋先生には残念ながらその能力が足りなかったのよ。
    たぶん、高橋先生は物語のあらすじとか書くのすっごく下手だと思う。良くも悪くも」
  「あまり推測でそーゆーことは言わない方が良いと思うぞ」
  「うん……そうね。ごめんなさい。
    さて、話が長くなってきたからそろそろまとめに入るけど、結論としては、
    『高橋しん先生には少年漫画は合わなかった』としか言い様がないかな。
    少なくとも、冒険&バトルものが先生の作風と決定的に合わないことは浮き彫りにされたわね。
    だから、もし次があるのなら、その時は情報量の多さがさほど苦にならないほのぼの系日常ギャグで来てほしいです。
    次があるかどうかはかーなーり怪しいものですが、なにとぞよろしくお願いします」



  「というわけで、以上対談感想でした。
    ……………………………………………………………………………………………………………………ごめんなさい」
  「……………………………………………………………………………………………………………………ごめんなさい」
  「いくらなんでも遅すぎよね……」
  「もう弁解の言葉もないよな」
  「とりあえず手は抜かなかったつもりですので、それで許してくれると助かります」
  「なんか中身も結局グダグダだけどな。今回はオレ全然暴れ足りないぞ」
  「へろへろのまま無理に暴れる気力があるわけないでしょ。それも察してあげなさい。
    さて、どうやら管理人はこの調子で順次公開していくつもりらしいですが……どんなペースになるかはちょっとわかりません。
    ただ、やめるつもりはだけはないそうなので、できれば気長にお待ち下さい」
  「いっそもう見捨てるって手もアリだけどな」
  「ま、管理人もその方が気が楽だって言ってるけどね……。じゃあ以上、でした。
    こんな長文、わざわざ最後まで読んでもらってありがとうございました」
  「こんな分量疲れるだけだよな……じゃ、同じくでした」







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