週刊少年サンデー感想(2005年第53号) (12/02) 「兄と妹」


 相変わらず、カラー表紙のかごめは妙におばはん臭い化粧をしてるように見えるなぁ。


犬夜叉(436)
 おお、初めて連携らしい連携を取ってる! 何故かその連携に奈落も混じってるっぽいけど!

 あと本編とは関係ないんですけど、奈落にとって最も楽かつ確実な対処法は、弥勒の風穴に魍魎丸を吸わせてしまうことなんじゃないかなーとちょっと思ったり。そうすれば魍魎丸は暴れられない、誰も心臓を破壊しに行けないと良いことづくめじゃないですか。まぁ、流石に風穴の中に心臓入れられたら本体とのリンクが切れてしまう恐れもありますけどね。中がどうなってんのかわかんないし。


金色のガッシュ!!(233)
 雷の結晶関連の話はなんだかひたすらショボーンです。こういうのを何の前振りもなくホイホイと出して、何となく体の中に埋め込むこともできちゃったりするあたり、あまりに強引極まりなくて(展開が下手すぎて)どうにも切なくなってしまいます。「月の石」も「回復液」も「雷の結晶」も、ただなんとなく「今まで言ってなかったけど実はこういうものがあるんだわ。まぁそういうことになってるんでよろしく」で済ませるんじゃなくて、ちゃんと私たちにわかる理屈で説明してくれないものなのでしょうか。じゃないとそのうちマジで「なんでもあり」になっちまうぞ……。何度も何度も言ってる気がしますが、バトル漫画ってのは「できること」と「できないこと」の区別がはっきりしてるからこそ面白いのであって、なんでもありの世界観でそれを崩してしまうと緊張感も達成感も爽快感も何もなくなってしまうんだってば……。

 まぁそっちの方向については文句ばっかり並べたものの、テーマ自体は悪くないと思いますよ。非常にシンプルで少年漫画らしいじゃないですか、「勇気」なんて。ただこのテーマはチェリッシュのそれであってテッドのものではないので、ここで消えるのはひょっとするとチェリッシュだけなのかもしれないと思いつつ。でもこれからの描写次第でいくらでもテッドのテーマは後付けできるし、まだ判断するには時期尚早か。


ワイルドライフ(141)
 (僻み感想)まぁ才能万歳ってことでね。手の長さは流石に努力でどうこういうものではないしなぁ。


史上最強の弟子ケンイチ(174)
 前々から疑問に思ってはいたんですが、こんだけ高校生らしからぬ無茶な生活を送って何のお咎めもないということは、ひょっとして武田って両親いないのかな……?

 あとこれだけは言っときますが、「ケンイチ」世界において、本物の武術家と不良は背反の存在ではないのでそこんとこよろしく。現実世界でそんなこと言ったら本物の武術家に対して非常に失礼ですが、この漫画の世界にはそんな奴なんてゴロゴロしてるのはご覧の通りです(だから真面目に武術やってる人に対して本当はとっても失礼なんですよ、この漫画のスタンスって)。YOMIなんてのはまさに両方同時にやってる典型例じゃないですか。タチが悪いことこの上ない。

 ただ、それが結果的に問題点をなんとなく誤魔化してうまいことフレイヤを味方に引き入れる新島の手腕を一層強調することになってるのは結果オーライってやつですね。松江名先生的にどこまで天然でやってるのかわかりゃしないのが不安ではありますけど。とにかくこれで新白の女性比率が大幅アップということで、いろいろとラブでコメな展開が期待できるというものです(早速下っ端のねーちゃんが武田に心配そうに絡んでますしね!)。この偉業を成し遂げた新島にはGJのエールを贈りたいと思います。コメはコメ屋で買えるがラブはラブ屋であまり買えるものではないのだ…!


MAR(134)
 あ、女だったのか……言われるまで気付かなかった……。
 それにしても物を食べづらそうな位置にあるピアスだなぁ。なんか間違ってガリッと行きそう。そして激痛に悶えるキメラを想像……あ、ちょっと萌えた。

 それと一部で話題沸騰中の乳首券行使ですが、安西先生はおっぱいの人なのでアレは必然ということでひとつ。具体的なことが知りたければ「からくり」か「MAR」のファンブックの寄稿漫画をどうぞ。両方見比べると、なんだかんだでやっぱりこいつら師弟なんだなーと痛感できるはずです(笑)。


MAJOR(538)
 松尾が活躍してくれてほっとしました。それでもコジロー>>吾郎>>他のメンバー、という扱いは気に入りませんが。


名探偵コナン(548)
 女という字を美しく書くコツは、一の上にノの上部分がはみ出さないようにすることです。


焼きたて!! ジャぱん(187)
 で、ソースの水分量の変化とか、幻のジャガイモとか、そういう超高等技術・限定高級素材を使った「地元の特産品としてどこの店でも作れるパン」がどうやって実現するのか見物ですね!


クロスゲーム(13)
 東の特殊能力は「才能を見抜く目」か「未来を見抜く目」か、そのどっちによるかで大きく使用用途が変わってきそうな感じです。まぁどっちにしろ、制約が「野球限定」だと大した使い道はなさそうではありますけれど。


ブリザードアクセル(37)
 五反田スポットばんじゃーい! ポップと比較するにはあまりに扱いがアレで永続的な活躍は期待できない彼ですけど、こうして凡人代表として頑張ってくれること自体は歓迎以外の何物でもありません。頑張れ五反田! 負けるな五反田!
 ……と盛り上がりつつも、やっぱり今回も「特訓描写の大幅カット」が響いているのは間違いないのがどうにもこうにも。努力してる努力してるって、この漫画の場合はほとんど口設定なんだもん。今のこの漫画の最大の課題はラブの強化でも演技描写のパワーアップでもなく、「いかに練習シーンをたくさん、かつ面白く描くか」なんじゃないかと思います、もうくどいくらい言ってますけど。じゃないと説得力が出ないんだってばさ。いくら「頑張ってる」ってセリフを繰り返しても。

 それと今回の真の見所は、すでに吹雪の性格を完璧に把握した六花の密かなラブ度の高さと、妹にひたすらゲリサウンドを聞かせ続けるという新手のプレイを開発することに成功した桜田(兄)かな? 特に後者は兄と妹の関係の在り方に一石を投じる新技として今後に注目です。


読み切り:山本KID徳郁物語〜神の子に与えられた試練〜
 試練と言いつつほとんど試練として描けていないのが逆に面白かったです。ただの快進撃ストーリーにしか見えない……。
 実在する格闘家たちの描写については、本人をロクに知らないのでノーコメントで。


あいこら(20)
 だから! 何度も! 言ってるだろ!

 実の兄に惚れる妹などメルヘェンの存在だ!

 いい加減目を醒ませ! お前が見ているのは幻影だ! まぼろしだ! いいか、この際だからはっきり言ってやる。この世には「毎朝起こしにきてくれる幼馴染」や「メガネをかけたツンデレな委員長」、「実は自分のことが好きな人気アイドル」や「優しくて従順なメイドさん」はいるかもしれん、そりゃあ30億も女性がいるこの世界ならそのうちの一人や二人くらいはそんなのがいる可能性はある。それは否定しない、しかし「実の兄を恋愛対象として好きになる妹」だけはこの世のどっこにも存在しない! 存在しないんだってば! わかったかバカヤロウ!(力説)


見上げてごらん(36)
 あえて富士丸にレターを送りつけた兵(つはもの)が約二名か……そうか、メガネくん萌えか! やりよるわい。そうこなくっちゃな(なんのこっちゃ)。

 (あと全然関係ない話ですけど、今週号のジャンプのいとう先生の読み切り「謎の村雨くん」の主人公の村雨クナイ君は、私の妹(メガネスキー)に言わせるとかなりレベルの高いメガネくんらしいですよ。基本はクール&スマートだが微妙にヘタレてる部分があるのが最高なんだそうで……妙に熱く語ってました。こう言っちゃなんだがやっぱ兄妹なんだな、我々は……)


最強! 都立あおい坂高校野球部(46)
 右京がしんじゃう……。
 でもアレか、女性の胸の中で死ねれば右京としては本望なのか。この思春期のけだものめ!


ハヤテのごとく!(58)
 そんなに歯が痛いなら無理しなくて良いんですよ>畑先生。

 しかし今週は中身がどうこうというよりも、なんだか同じ角度で描かれた顔ばっかり目立っていた印象が強いです。ただでさえ単調で描き分けの下手な絵柄なのに、構図まで似通ってくるともう何がなんだか……。しかもバックステージで解説されている内容と、本編の感想がことごとく食い違って感じられる(=作者の思惑が私という読者に上手く伝わってない)し。今回の話を読んでも携帯なんかそんなに重要なアイテムだとは思わなかったし、それに何より、ここでラブコメに持ってく展開はそんなに大事かな、とどうしても思ってしまうんですが。それよりやんなきゃいけないことが他にたくさんあるはずなんだけどなぁ、この漫画には……。
 うん、やっぱり無理は良くないです、ということで結論。


道士郎でござる(75) 健助殿萌同盟

 神野、小坂軍門に下る。

 うわははは、ここまで派手に予想が外れるともー笑うしかないですね! 「悪の殿として神野は健助殿と敵対する関係に成長するだろう」だって? 腹痛ぇぜはーずかちー!
 いやでも実際問題、ここまでされたら精神的にも物理的にも神野はもう武士軍団に対抗できないでしょコレ。なんかここ2週ほどでものすごく熱血キャラ化してるし。もう学校を辞めてる以上、(今の展開が続いているうちはいざ知らず)最終的に日常レギュラー入りすることはないと思いますが、たまに出てきては必要に応じて独特の手腕を振るう健助殿軍団の一将として、それなりの活躍をするポジションに収まりそうな気がします……そう、かませ犬として。


兄ふんじゃった!(43)
 青春学園にもちゃんと載ってますね、テルキヨの投稿。しかも超さりげない掲載な上、+1クーポン使用という小ネタまで仕込んである……。こういう試みは大好きなのでもっとやってほしいですよ?


絶対可憐チルドレン(20)
 逆鬼……じゃなかった賢木はフェイクですね、これは。裏切り者は絶対他にいますよ。こういうとこについては椎名先生は信じられるので、安心して続きを楽しみに待つことができます。ああ、なんていい気持ち。安心して続きの展開を待てないよーな人ばっかりだからな、最近の少年誌はどうにもこうにも……。

 そしてナオミの設定についても、きちんと期待に応えてくれたようで何よりです。そうですよ、暴走人格は局所的だからこそ光るんですってば。王道っちゃあ王道な展開ですが、王道には王道なりの良さがあるから王道と呼ばれるんです。そのへんは流石にちゃんとわかってますね、椎名先生は。ああ、なんていい気持ち。

 ただ、柱の登場人物紹介を暴走人格時の絵にするのはわかってないですよ担当さん。あれは伝家の宝刀なんです、あくまで表向きにはおっとりをアピールしなくちゃ!


クロザクロ(65)
 これはまたどこぞのトナカイや死人嬢が喜びそうな春っぷりですね。
 ありがたいお説教が続くものの、なんだか実感が湧かないのは相変わらず。人間の本質を語るには、この漫画はあまりに人間を描かなさすぎた気がしてなりません。人間(蒐集者)の描写も中途半端、傀牙の描写も中途半端、上位種の描写も中途半端、ゆえに輪廻がどうだ命がどうだと言われても全然ピンと来ない……。せっかく小道具は準備万端だったのに、それを使うタイミングと方法を見誤ってしまった、というか。まぁ最後にパーッと派手に使えた分だけ良かったのかもしれませんけどね。


からくりサーカス(機械仕掛の神69)
 おりゃ、こっちは勝負持ち越しですか……まぁ、弱者や味方を相手に戦えない鳴海の性格を考えればそれも当たり前か。しかもギイの死に様は普通に無数の雑魚相手に戦死とかそんな感じになりそうな予感。ほんと私の予想は外れるためにあるな。

 鳴海とエレの関係はここに来てひとつのターニングポイントを通過した感じですね。これ以降、鳴海が積極的にエレを傷付けようとすることはなくなったと見て間違いないかと。そしてそれに対する言い訳として「オレがお前を殺さないのはお前のためなんかじゃねえ、ギイとの約束のためだ」というフレーズが頻出するものと思われます。つまりツンデレというやつです。鳴海が武闘派好青年から暴走憎悪イノシシマンを経てツンデレに至るとは、読者の誰が予想し得たでしょうか。藤田和日郎、恐ろしい子……!

 先生の再登場は嬉しかったです。例によって「あの程度の生命の水で何週間も平気で外を行動できている」ことに矛盾は感じつつも(笑)、こうやってキャラをリサイクルしてくれるのは見てて楽しいし安心できます。でも「子供を中心に」ってのはちょっと余計だった気がしないでもなく。このご時世にもう子供も大人もないでしょうよ……同様にみんな弱者なんだから。あと、先生のミリタリーなファッションは絶対藤田先生の趣味が多分に入ってると思います。「線の細いフランス美人がごついショットガン背負ってワイルドに活躍するんだぜ! コレどうよ!」とかそんな感じで。ああ、容易に想像できる(笑)。


D-LIVE!!(42-4)
 よし、斑鳩の友人達はグロッキーになるまで振り回してあげてくれたか。これでもう二度と奴らも斑鳩のことを能無しなどとは思わないだろうよフハハハハ(それは言いすぎ)。

 ロコと斑鳩の楽しいデート(ほとんど文字通りですね)はともかく、弱点ってのはなんでしょうね。斑鳩の場合は技能的にはほぼ完璧ですから、恐らく「長所がそのまま短所に裏返る」タイプの弱点だとは思うんですが……あまりに順応性が高すぎるゆえ、ひとつの乗り物と心中できない……とかそんなんでしょうか(何言ってんのか自分でも良くわかりませんが)。今回のエピソードでは斑鳩が「マルチドライバー」であることが散々強調されてきたので、ロコはそれとは対照的に「ある特定のマシンに乗った時にのみ斑鳩をも越える圧倒的なシンクロパワーを発揮する」とかそんな感じでしょうか? バイクならこいつ、ヘリならこいつ、車ならこいつ、みたいなパターンか、もしくはほとんどの任務をバイクオンリーでこなすようになるパターンか、どっちかみたいな感じで。

 なお、最後の委員長には例によって悶えまくりましたが、これはこれで残念でなりません。作者自らによって「彼女が斑鳩をデートに誘うことは運命的にできない」設定にされてしまったみたいですから、もう委員長のお弁当サンドイッチをはむはむ食べる斑鳩(しかし食うのに夢中で委員長の顔なんか見てやしない)とか、二人っきりで夕日の峠をロマンツーリング敢行とか(しかし斑鳩の脳内では二人+マシンで三人扱いなため、ドキドキしているのは委員長一人)、変な陰謀に巻き込まれて倉庫で二人同じ毛布にくるまって夜を明かすナイス展開(しかし斑鳩は平然と爆睡)とか見ることができなくなっちゃったじゃないですかどうしてくれんだ!! (注:最初から無理)


ネコなび(21)
 笑いどころがわからんかった……ちなみにアメコミでのねこの鳴き声は「meow」ね。めぇーぉう。


総括
 今週はあんまりインパクトのある話はなかったなぁ……パッと思い浮かぶMVP候補がありません(笑)。考えられる候補としては「ブリアク」の五反田・「道士郎」の神野・「からくり」の先生・「D-LIVE!!」の委員長あたりが思い浮かぶものの、ここはあえて「ケンイチ」の武田に話しかけたワルキューレの下っ端少女にMVP進呈です。今後のラブでコメな展開に期待を込めて。





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