「脱線三昧」

 みなさんご無沙汰してますへっぽこです。
 最近はリアルの生活の方が忙しく、サイトに手をつけている暇がありませんでした。気がついたら一ヵ月近い放置、そして知らぬ間に10000hitをゆうに越えている有様……うあああマジか!
 その間足を運んでくださったみなさんには本当にお詫び申しあげます。

 ということで。
 その間の号の感想を一号分一号分書いていてはキリがないし、そもそも話も古すぎて誰もついていけないと思うので、今回の更新では37・38合併号〜41号まで、その期間のトピックについて幾つかを取り上げる形で、まとめて一つの感想として扱いたいと思います。疲れているなりに全力を出した結果、まーた信じられないほど無駄に長くなっていますが、どうかご了承くださいませ。面倒なら途中で放棄するなり、何回かに分けていただけると幸いです。

 なお今回は、10000hit感謝企画ということで、恒例(?)のアレの形態でお贈りさせていただきます。ささやかな企画ですが、どうぞお受け取りくださいませ。






Q.アレとは何ですか?

A.現在休止している本家サイト「Third Word World」では、入場者数が節目を迎えた時に恒例行事として対談形式の感想を決行していました。対談は管理人の本能担当(男性人格)と理性担当(女性人格)の掛け合いによって進行し、二人が交互に質問役・解説役を請け負ったり、ネタ漫才をこなすことによって、普段の形式では実現できない若干毛色の違う感想を展開し、管理人の内なる本性をブッちゃけるのです。














そう、こんな風に。












週刊少年サンデー感想(2005年第37・38合併号〜41号) (09/15) 
「10000hit感謝企画・さあ困ったぞバージョン」



「よりにもよって『ネウロ』の犯人とかぶった……
  よりにもよって『ネウロ』の犯人とかぶった……
  よりにもよって『ネウロ』の犯人とかぶった……」
「まーやっちまったもんはしょうがねーだろ。なるようになるさはははは」
「変態担当は気楽で良いわねッ! ああもう、二週間近くも前から準備してたのにこんなオチが待ってるとは思わなかったわ……美味しいとこ全部松井先生に持ってかれた……」
「俺なんかは今週のジャンプ読んだ瞬間に爆笑しちまったけどな。美味しいにも程があるだろこれは。だからお前も素直に喜んどけよイヌ」
「イヌゆーなぁッ! あああ〜どうしよう他のキャラとかぶるならいざ知らずあの変態揃いと名高い『ネウロ』の犯人とかぶるなんてきっと明日から私達ヒステリア呼ばわりされるんだわ次の爆破予定地はどこ? とか拍手で聞かれるんだわそりゃ確かに昔爆弾作ってみようとしたことはあるけどさ机焦がしただけで失敗したけどでもあんな変態みたいな犯人と一緒なんて勘弁してよおお〜」
(今なんか凄いこと聞いた気がする……)
「言っときますけどねみなさん! この企画は『ネウロ』のパクリじゃありませんよ! 二年くらい前からやってる由緒正しい企画ですからね! だからくれぐれもコメントに『あなたもヒステリアに触発啓蒙されてブッちゃけたんですね』とか入れないでくださいね夜は爆弾に体こすりつけてハァハァなんかしてません!」
「っつーかよォいい加減にしろ女々しいにも程があるぞ! 大体これネタで過剰反応してるだけなのに、あんまりクドく続けるとマジに受け取る人が出てくるじゃねーか!」
「あうううう〜」
「っつーことで以下仕切り直しだ。ほらチャキチャキ行くぞ!」



「えーと、はい、ということでみなさん始めまして、もしくはお久しぶりです」
「今回は対談形式の感想ということで、ここから俺達の出番なわけだな。ちなみに俺は本能担当の(男性人格)だ。よろしく」
「私は理性担当の(女性人格)です。よろしくお願いします。ここの節目の感謝企画の感想はこんな感じの対談感想で、しかも私達の掛け合いでやるのが定番の型なので、今回もそれに則って行かせて頂きます。決して突発的なパクリなんかじゃありませんよ」
「クドいっつーの。読んでる方にしてみちゃそんなのどっちでも良いんだよ。ところで前々から思っていたんだが、野郎の管理人を女性人格が代弁するのってキモくね?」
「うっさいわね! いいのよ、これは小説の練習も兼ねてるから、そこに女の登場人物がいたって何の問題もないでしょうが。 ……まぁ、それ以前に、管理人にマトモな書き分け能力が欠如してて、男同士の会話じゃ判別がつかないってことの方が重大な理由なんだけどね」
「前回やった時も同じこと言ってなかったか?」
「言ってたわよ。要するに進歩してないのよ管理人は。ダメ人間だから。そんなことは本能のあんたが一番良くわかってるじゃないの」
「まぁな……じゃあ、無駄話もほどほどにして、早速感想の方に行こうかい」




「あ、そうそう、本当は今回の企画は41号まで刊行されてる時点で公開したかったのですが、うだうだしてるうちに次の号が出てしまったので大変困っています」
「計画性も何もないな」
「本当にないから否定できない……。すいません。ということで、とりあえず今回は41号までの情報を元に感想を書いてます。つまり先週号までの分しか見てない状態で書いてるので、最新42号の感想ではありません。ご了承くださいごめんなさい……」
「もうグダグダやな」
しかも最後まで書き終わってないし(ボソッ)
「……オイ、今何て言った?」




【金色のガッシュ!!】 (219〜221)

>リオウの強制送還について

「なんというか、ちっちゃいコマで、しかも背景で強制送還されてたわけだけど」
「ゾフィスの時もだったが、この漫画の中ボスクラスの奴の強制送還シーンって大抵適当だよな」
「でもね、これって正直、みんなが思ってるよりずっとマズいことな気がするんだよね……」
「なんでよ?」
「強制送還のシーンが適当ってことは、要するに本を燃やすことが適当に済まされてる、つまり本の扱いがそれまで繰り広げられていた呪文バトルに比べて杜撰になってるってことでしょ?」
「まあな。でもそれがどうしたんだよ」
「このバトルのルールを覚えてる? 相手をバトルでKOした方が勝ちなんじゃなくて、相手の本を燃やした方が勝ちなんだよ、本来は。そのことの重要性を、読者も作者の雷句先生も、すっかり忘れていると思うのよ、これじゃ」
「いや、何を言っているのか良くわかんないんだが。本を燃やそうがバトルでKOしようが、勝ちは勝ちだろ? 何がそんなにマズいんだよ」
「一言で言えば、このバトルのルールの一番良い部分が見事に損なわれているのがマズいのよ。じゃあ聞くけど、バトルを一番面白くするルールって何だと思う?」
「え? そ、そりゃー熱血よ熱血。燃える男の魂と根性とヤセ我慢で大逆転! これ以上面白いバトルが他にあるか」
「バカかあんたは。ルールの話だっつってんでしょ。いい? 一番面白いルールってのはね、誰が勝つかわからないようなルール、言い換えれば誰にでも勝てるチャンスのあるルールなのよ。例えどんなに弱くても、やり方次第で最強無敵の相手にだって勝てる。力押しのパワーゲーム一辺倒にならない。これがバトルに緊張感と意外性を生み、かつ戦略性まで倍増させることのできる優れたルールよ」
「……うん、まあ、確かにそうとも言えるが」
「で、この『ガッシュ』の場合は、『本』というファクターがまさにその“誰でも勝てる可能性のあるルール”を体現させていたわけよ。本を燃やされたら、初期のキャンチョメでも、ファウードの力を手に入れた今のゼオンでも、どっちも同じように負けてしまう可能性が存在する。なぜなら、本を燃やすことと呪文で相手を倒すことは、必ずしもイコールではないのだから」
「ほとんどイコールになってっけどな」
「それはぶっちゃけ、雷句先生がこのルールを全然活用できていないってだけの話。それと、少年向けのバトル漫画としての配慮もあるんでしょうけどね。子供はやっぱり、小難しい理屈で遠回りに本を狙うより、派手で見栄えのする呪文でガンガンぶつかった方が喜ぶでしょうし」
「じゃあ問題ねーじゃねーか」
「限度ってもんがあるでしょ。あの扱いの軽さ、実質の勝利シーンのはずがほとんどオマケみたいになってるのはどう考えても軽視しすぎよ。そもそもね、呪文合戦の方が受けが良いというのなら、呪文合戦の後で本の争奪戦を入れたって良いわけでしょ。描き方によっては、それでも充分子供に通用する内容になるし。例えば呪文合戦に破れた後、油断している敵から本をさっと奪って、自分の本と一緒に逃走するキャンチョメ。焦って必死になって追いかけてくる、自分より強い敵。どう、ワクワクしてこない?」
「ま、そういう展開も面白そうだが」
「つまりはそういうこと。パワーバトルにも良い点があるのは認めるけれど、裏のかき合い、頭脳戦にも同じかそれ以上に良い点があるわ。だけど、そういった頭脳戦を最も手軽に実現できるはずの『本』をこんなに適当に扱い、呪文バトルばっかり重視する癖がついてしまったら、さっき言った「誰にでも勝てる可能性が存在するルール」が作者の頭の中から失われ、強い者しか勝てない大味のバトルになってしまう恐れがある。私がマズいと言ったのはそういうことです」
「あー大体わかったよ。ところで、冒頭からこんなに長くなっちまって良いのか? まだ最初の漫画の、しかも最初のトピックだぜ?」
「これは正直管理人にも予定外だったらしくて焦ってるみたい(笑)。扱ってる号数が普段の四倍あるし、それに伴ってトピックが多くなるのは仕方がないんだから、ここから先はもうちょっと、いちトピックあたりの文章量を短くしていかないと……」


>ウォンレイvsウンコティンティン

「う―――――――――――――ん。ぶっちゃけ、あんま燃えねえ……」
「展開自体は悪くないんだけどね。裏切った罪を償うため、一人壁となり追っ手の前に立ちはだかる……字面だけ見ればね」
「やっぱよ、全然伏線が足んねーんだよこんなもんじゃよ。ウォンレイの心理描写が少なすぎる。もっとずっしり悩んで、こってり後悔して、はっきり決意する様を描かなきゃ感情移入できねーよ。
  っつーか……相手がウンコティンティンだと燃えね――――――――!!
「まぁ、でもここで相手をウン……ごにょごにょ……にするのも、雷句先生のセンスだと思わない? 他にこんな名前の敵をこの大事な局面に投入する漫画家はいないわよ。ほら、オリジナリティ、オリジナリティ」
「いてたまるか! こんなオリジナリティは願い下げじゃボケェー!」
(……否定はすまい)
「っつーか、結局今回も敵のベースの性格は小悪党なのな。いつも通りすぎて面白くねーの。ウォンレイをいたぶるシーンとかも、本当にただチンピラが暴れているようにしか見えなくて、迫力とか恐ろしさよりも厨房臭さが凄いよな」
「最初はセクハラオヤジキャラかなーと思ったけど、どうやらそうとばかりも言いきれないみたいだしね」
「セクハラオヤジはもっとこう、発言や行動の中核に“流れをいかにセクハラに結びつけるか”という芯が通ってるからな。どんなに全然関係ない話であっても、必ず返しがイヤらしくなってくるのはそのせいだ。しかしウンコティンティンの発言・行動にはセクハラとは無関係な部分が多すぎて、セクハラオヤジとしては修行不足だと言わざるを得ない。もしウンコティンティンが本物のセクハラオヤジだった場合、ウォンレイをブチのめす暇があったら、ウォンレイと恵やリィエンとの肉体関係を勘ぐるセクハラ発言をするはずだ」
「……なんであんたがそんな確信に満ちているのか知らないけど、とにかく、彼が本物のセクハラオヤジじゃなくてつくづく良かったと思うわ……」

「あと、件のフェニックスについてだが!」
「えーと、その話題に関しては私はノーコメントで」
「橋口先生レベルの最悪なセクハラなのは言うまでもねーとして、もうね、どうしてこの場にいたのがウォンレイで、ブラゴじゃねーのか。それが本当に残念でよ」
「……」
「だって想像してみ? ブラゴのバベルガ・グラビドンで、ゾフィスの右腕よろしくフェニックスだけがメコッと下に折り潰される様を」
「……ぷっ」


>最強コンビついに復活!! 感動と衝撃の次号(はお休みです)ッ!!

「死んだな」
「死んだわね」
「この盛り上げ方はいくらなんでもラストバトルだろうな。相手がウンコティンティンだということを差し引いても、そう考えた方が自然だろ、これじゃーよ。ギャグキャラのベルギム相手に敗退・帰還したキッドの例もあっしな。思えば最後まで不憫なキャラだったなコイツは……」
「基本的に大した出番もなく、強いはずなのに戦闘ではいつも良くてボコボコ、悪くて生死の境を彷徨う始末だったし、やっと巡ってきた最大の見せ場も、肝心の相手はセクハラオヤジ崩れ……つくづく作者の愛って大事ねえ」
「このペアにも、キッドみたいに赤マル……じゃなかったサンデー超での番外編とかあれば良いんだけどな。リィエンとの若夫婦丸出しなラブラブヒストリーとか。グヒヒ。二人で収穫した農作物、二人で眺めた畑の落日、二人で過ごしたあの夜の思い出……そしてウォンレイが魔界に帰ってしまった後も、ウォンレイが存在した証はリィエンのお腹の中に……」
「待てーい! それはいくらなんでも少年漫画の範疇を越えているわよ!」




【史上最強の弟子ケンイチ】 (160〜163)

>YOMI編の構造的問題?

「さて、『ガッシュ』に続いて同じようなこと言うのもなんだけど、こっちも最近の展開はちょっとヤバい気がするのよね……今のままだと」
「確かにこれはヤバい。スパークの衣装は過去最大級のヤバさだ。ハーミットやロキやリューくんのように、この漫画の変態衣装癖は今に始まったことじゃねえが、その中でもこの女の格好は変態を通り越して最早狂って」
「いや、そういうことじゃなくてね。それも確かにそうなんだけど。
  それより何より、このままだとラグナレク編の主要キャラのほとんどがフェードアウトしそうで怖いのよね……具体的に言うなら、武田・宇喜田・ジーク・キサラあたりが軒並み見せ場を失いそう」
「他はともかくキサラもか? 一応奴はラグナレク編のボスの一人・フレイヤを倒してるんだぞ。じゃあ似たような立場の谷本はどうしてそこに入ってねえんだよ」
「違いは簡単、ちゃんとした師匠キャラがいるかいないかよ。今のところこの漫画でマトモな形で師匠に師事してるのは兼一・美羽・谷本・蓮華くらいで、他のキャラはみんな独学でやってるから」
「あー成程、言いたいことがわかってきたぞ。要するにこのYOMI編は師匠と弟子のタッグマッチなわけだから、タッグを組むべき師匠がいないキャラは戦いに参加できないってことだな?」
「そう。単なる不良同士の喧嘩だったラグナレク編は別に師匠がいてもいなくても関係なかったけど、師匠がそれぞれの弟子を出し合って戦うというポケモンバトル方式を採用しているYOMI編では、師匠のいないキャラはそもそもの土俵にすら上がれないのよね。良くて野良ポケモン程度の扱い……つまり、師匠のいるキャラにボコボコにされる役が回ってくる程度が精一杯になっちゃうと思うの。今回のようにね」
「でも、実際のバトルでは師匠がいるかいないかなんて関係なくて、純粋な実力で勝負が決まるんだろ? だったら師匠なしキャラが師匠ありキャラに勝つことだってあるんじゃねえのか」
「どっこい、それはテーマ的にあり得ないのよね。なぜなら、今回のテーマは“どっちの弟子の方がより良く師匠の教えを受け継いでいるか”、つまり“伝承”だから。このテーマの結論が“伝承なんか関係なく、強い奴は強い”だったら何もかも台無しでしょ? だから、少なくともYOMI編において、師匠なしキャラが師匠ありキャラに勝つことはまずあり得ないはずなのよ、構造的に」
「構造がどうとかいう話は良くわからんが、つまりYOMI編では、我が愛しの宇喜田が活躍する可能性はまずないということなんだな……」
「新しく誰か師匠を見つけない限り、ほとんどゼロと言わざるを得ないわね」
「畜生、宇喜田、宇喜田ぁぁ。可哀想に。絶望した!!」
「というか宇喜田が活躍できないのは今に始まったことじゃないでしょ……」


>馬師父で入って岬越寺先生で極める!! これぞ梁山泊師匠二極の術!!

「この二重の極みは面白かった」
二重の極みは違うっちゅうの。サンデーの感想でジャンプネタ使うとついていけない人がいるから止めいと言ってるでしょ」
「でもこれ絶対パッと見だと二重の極みに見えるって。まぁそれはどうでも良いとして。この漫画ってこういう、ギャグとシリアス比が半々くらいの時が一番面白いよな。やってることはどんどん武術漫画からはかけ離れていくわけだが」
「そうね。どうせシリアス全開にしたところでまともな格闘が描けるわけじゃないんだし」
「うわ、酷ぇ」




【名探偵コナン】 (534〜537)

>スターブレイド試写会自殺未遂事件(解決編)

「と言ってみたところで誰も良く覚えてないんじゃない?」
「いきなりそーゆーこと言うなよ。とかいう俺も、この件に関しては特に言うことはないんで、お前の意見待ちなんだけど」
「じゃあ理性担当として言わせてもらうと、死者が出なくて良かったんじゃないかなーと。ガードレールに挟まっていたチケットのくだりに若干空恐ろしさを感じないでもないけれどね」
「空恐ろしさ? っつかお前今回、そうやって気をもたせるような発言ばっかだな。会話展開がワンパターンすぎるぞ」
「それに関してはごめんなさいと素直に謝ります。ダメ人間でごめんなさい。
  じゃあえーと、チケットのことに話を戻すと、三年前のチケットが今もあんな街中のガードレールに挟まってることなんてあると思う?」
「ん? いや、そう言われるとまぁ」
「ないわよ。普通。ということは考えられるのはひとつだけ。あのチケットが挟まれたのは最近のことである。雨風の晒され具合から言って、せいぜい一か月前くらいじゃないかしら」
「最近って……なんでよ?」
「さあね。何故そのタイミングでいきなりそんな行動に走ったのか、何故当時Vの試写会を観に行かなかったのか。正直さっぱりわからないわ。だから空恐ろしいのよ」
「強いて言うなら、今回の犯人(?)の兄ちゃんに“俺は反省しているんだぞ”と思わせるのが目的だった、とか?」
「そんな回りくどい方法を取るはずないでしょ。見つけるかどうかもわかんないのに。……あるいは、もうひとつだけ、漫画だから許される別の可能性もあるけどね。三年間チケットが残っていたのは、その場所で死んだ彼女の霊が守っていたからである……、とか」
「俺はそっちの方が良いな。浪漫がある。泣けるぜ」


>強盗に狙われた結婚式事件(というか『コナン』と『ネウロ』の違いについて)

「そしてこっちは、何はともあれ花嫁さんが可哀相でならんな」
「漫画の中じゃ全然その辺は取り扱ってもらえてないけどね。高木・佐藤カップルのイチャイチャっぷりを描いてばっかりで、他のカップルは同じ土俵はもちろん最低限の描写すらさせてもらえない。不憫よねぇ……」
「この漫画の真の恐ろしさ、登場人物が多すぎて描写がなおざりになることの残酷さを噛み締めた一件でしたとさ」
「でも、この辺はジャンプの『ネウロ』とは結構好対照になってて私としては興味深いな。ついでだからこのへんについて語ると、このふたつの漫画はどっちも『見た目』ミステリ系の漫画としては同じだけど、ミステリというものに対する取り組み方が180度異なるのよね。簡単に言うと、『コナン』は徹底してパズラーっぽいものを追求した作風なのに対して、『ネウロ』はそれを破壊しようという真逆のベクトルに作品の方向性がある。アンチミステリってやつね。そしてしかも、この二つの作品はどっちも少年漫画の文法に適応して、表面的な意匠とは反対に、根底では同じ構造をとっている。正直、私としてはここまで興味深いことになってくれてとっても嬉しいなぁ」
「おーい、さーん。頼むから日本語で喋ってくれ」
「ああ、私以外の人にはこれじゃ何のことかさっぱりだね。ごめんごめん。
  えーとそのへんをわかりやすく説明すると、例えば『コナン』では、謎・トリックとその解決が話のメインで、犯人の動機とか被害者の悲しみとか、そういった叙情的な部分は結構てきとーでしょ? こういう謎解きメインのパズルのような作風をミステリでは『パズラー』って言うの。わかりやすいネーミングだよね。
  そして『ネウロ』だけど、こっちは正直、謎解きなんて知ったこっちゃない作風じゃない? 解決までに充分な伏線もヒントもないし、犯人もいきなり出てきたり人外だったりもう無茶苦茶。これは作者の単純な実力不足のせいというよりは、私にはどうにもわざとやってるように見えるんだなあ。本人もそう言ってたし。つまり、『ネウロ』はこれまでの推理系作品が大切にしてきた謎やその解決といった部分を、あえてしっちゃかめっちゃかにすることで娯楽を生み出している作品だと思うの。自己流アレンジというかパロディというか。そういう意味では、謎や謎解きを大切にしてる『コナン』とは正反対のスタンスなのはわかるよね。これが、さっき言った『真逆のベクトルに作品の方向性がある』ってことです。
  とまぁ、こんな感じで一見この二つの漫画は全然反対の方向を向いているように見えるし、実際向いているんだけど、もうちょっと深く考えると、もっと面白い事実に気付く。そう、実は『コナン』も『ネウロ』も、謎はともかく謎解きを読者に委ねない、という点では共通しているのよ。『コナン』は謎解きがメインの割には読者が謎を解くことについてはひどく不親切だし(一応ヒントは出てるけど、あれでコナンと同じ推理ができる人がどれくらいいるかしら)、『ネウロ』ではそもそも謎解き自体がまず不可能。でも両方とも、読者自身が謎解きに参加できなくても充分に楽しむことができる。これはつまり両方とも、単純明快さを重視する少年漫画という形式に迎合した形なんじゃないかしら。複雑なものを単純なフォーマットで表現しようとした結果、『コナン』は謎解きではなく謎解きをするキャラクターを楽しむ漫画になり、『ネウロ』は謎解きではなく謎解きの破壊っぷりを楽しむ漫画になった。どちらもジャンル上じゃミステリに位置する漫画なのに、ある意味ミステリを放棄してる。これは非常に面白い現象よ。
  単純明快で直感的な少年漫画と複雑で思慮深い作風が好まれるミステリが融合すると、最終的には同じスタンス(謎解き放棄)を取りつつも、向いている方向自体は正反対な作品が二つ登場するという事態が発生した。どちらもミステリが少年漫画で生き残ることを目指して進化した形なのに、結果として全く逆の方向に落ち着いている、と考えると、面白いと思わない?
  ちなみに『金田一』はこれら二つの漫画とはさらに根本から考えが違っていて、『コナン』や『ネウロ』が放棄した『読者が謎を解く楽しみ』に真っ向から挑んでいるんだけど、この辺は見てていろいろ考えさせられちゃうのよね。私はその方向性には限界があって、だからこそ一度最終回を迎えた上、『探偵学園Q』のような若干キャラ寄りの方向にシフトしたんだと思ってたんだけど、それがまた最近復活したという事実は非常に非常に興味深い。これもまた少年漫画とミステリの融合体が模索している道のひとつなわけで、最終的にこの問題がどういった結末を迎えるのか、あるいは迎えないのか、いち少年漫画読者として、そしていちミステリファンとして非常に興味があります。
  ……って感じかな。後半はちょっと脱線しちゃったけど、話はこれで大体わかったよね?」
「ZZZ……」
「寝るなッ! (バキィッ)」




【MAR】 (120〜123)

>スノウvsマジカル・ロウ

「あー、なんか言いたいこと、あるか?」
「じゃあ二つだけ。まず、殺害は卑怯じゃないけど誘拐が卑怯である根拠を教えてください。というか自称戦争で何甘いこと言ってるんだろこの人達は……」
「口先で何と言ってようが、所詮これはゲームだからな」
「あと、今回速攻でマジカル・ロウの勝ちと判定したポズン(審判の人)が、ピノキオンの時はクジラに飲まれてから15分も待ってくれたのは奇跡だったわねと皮肉っぽく」
「全ては作者の都合のままに、サーイエッサー」


>ギンタvsイアン

「えーと、なんか言いたいこと、ある?」
「じゃあ二つだけ。まず、折角の因縁の対決なのにさっぱり燃えない理由をお教え願いたい。というかイアンがなんでこんなにギンタを恨んでるのか全然わかんねえんだが」
「微妙に論理が狂っているし、狂ってると表現できてないから。所詮MARだからね」
「あと、イアンが大切なものがどうこう言ってるんだが、お前はチェスに入って他人の大切なものを沢山奪ってきた分際で今更何ほざいてんだと腰砕けな脱力感を表現」
「全ては作者の都合のままに、サーイエッサー」


>で、今後の展開は

「間違いなくスノウ奪還編でFA、と」
「別にそのこと自体は悪いことでもなんでもないでしょ? 先が読める漫画なら他にもいっぱいあるし、唐突な展開だって他にいくらでもある。これだけ敵視する必要性はないと思うけど」
「……いや、あの、俺、そんなに追及されるようなこと言ったっけ?」




【犬夜叉】(421〜424)

>鉄砕牙が借り物みたいで、しっくりこねえんだ

「これは安心したなあ。流石に高橋先生もわかっていたのか」
「とはいえ、これまで犬夜叉が自力で何かを掴み取ったことってあったっけ? 大抵はイベント終了後に誰かから何かを譲り受けるor奪い取ることでパワーアップを繰り返してきたような……金剛槍破しかり、竜鱗しかり」
「風の傷とか爆流破とかそのへんはどうだったっけ? もう随分昔の話な上、印象が薄いから良く覚えてねーんだよな」
「ま、それはともかく、この漫画には努力描写が決定的に欠けているというのは言える気がする。そういう漫画じゃないと言ってしまえばそれまでだけど……」
「この漫画は本質ラブコメ漫画だしな。学園ラブコメに例えるなら、学園のマドンナで生徒会長の才女・桔梗と、かつて彼女と苦い恋をした経験のある学園一の不良・犬夜叉、そしてそんな犬夜叉に惹かれる、桔梗の双子の妹でただの学園の生徒・かごめの恋とすれ違いの物語。そこに桔梗を好きなあまり犬夜叉を逆恨みする最大のライバル・奈落(女子人気は高いが自己中心的なキザタイプ)や、かごめに優しくされて惚れてしまったスポーツ特待生の鋼牙が絡み付き、一方それとは全然関係ない次元で犬夜叉の友達のナンパ師・弥勒とかごめの親友・珊瑚の不器用な恋の物語も同時展開する複雑怪奇な……」
「それは何の漫画の話だ」


>vs沼渡戦

「こういう特殊な性質の敵を相手にした時こそ、属性攻撃が重要になってくるんだけど……」
「けど『犬夜叉』のことだから、これを機に属性重視バトル漫画になるとはどうしても思えねーな。結局いつものように力押しの勝負で終わってしまう予感がひしひしとするぜ。そういう意味では、結構『犬夜叉』と『MAR』って似てねえ?」
「まぁ、どっちもバトル漫画としてはアレだ、という点では変わらないけど……けど頼むから一緒にしないで。頼むから」
「いや、ちょっと言ってみただけなんだけど……なんでおまいはアレが絡むとそんなに過剰な反応をするんだ」




【うえきの法則+】(17〜19)

>福地先生大丈夫?

「俺さ、最近この漫画読んでると、中身より福地先生自身の方が気になるんだが」
「んー、突然休載したりセンターカラーがなかったことになったりしてるからねー」
下手の考え休むに似たるさんでも言ってたが、人気はあるみたいだから打ち切りの恐れはないんだろうけど、なんだか相当無理してんなーって感じがしてちょっと心配しちまうな。なんだか中身にもキレがなくなってきた気がするし。『ガッシュ』ほど目立ってるわけじゃないけど、最近の展開はどうも無理を感じるんだよな。5チームに分けるウールが6つに分解された時とかもうどうしようかと」
「といっても自分で気付いたわけじゃなくて他のサイトさんの感想読んでて初めて気付いたんだけどね……福地先生、やっぱり休んだ方がいいよね。先生の性格からいって、頑張りすぎてる印象が」
「っつーか本当は彼だけの話じゃなくて、みんなに持ち回りで休みを与えるべきだと思うんだよ。なんかすっかり慣れっこになってるから誰も今更言おうとはしないけどさ、本来週刊連載ってのはとんでもなく無理のあるペースなんだぞ。試しに想像してみ、お前一週間以内に18ページ分も漫画描けるか? それも数ヶ月連続で。お前なんぞ一週間あってもせいぜい2〜3カットが限度だろ」
「そりゃ私は絵描きじゃない専門外の人間だからそんなもんでしょうね。私と比べるのは間違ってるんじゃないの? それに無理のあるペースだって、そういう契約で本人も納得して働いてるんだから仕方がないでしょうに」
「絵が駄目なら小説でもなんでも良いけどよ、みんなあのクオリティで毎週落とさずやってるのは、アシスタントの存在を差っ引いてもなおマジ凡人には不可能な職人芸だってことを忘れるなよ。まぁ中には某ジャンプのT樫先生とかマガジンのM島先生とか変り種もいるにはいるが。それにお前は本人合意の上でやってるなら仕方がないと言うが、多忙なあまりクオリティの落ちたもん読まされるのと、多少進みが遅くても良いからクオリティ維持したもん読まされるのどっちが良い?」
「そりゃ、そういう言い方をされたら私としては後者を選ばざるを得ないけどさ……」
「だろ? っつーかこれが詭弁だってことは俺もわかってるんだけどよ、俺は要するに、ちょっとくらい作者の負担の軽いスケジュール構成にしても良いんじゃないの? と言いたかったわけよ。そしてそれは俺らにも多少はメリットがある、っつーことだよ」
「でも、この考え方が適用できるのは私達みたいに良い歳こいて少年漫画読んでる人間だけで、本来の購買層である小学生〜高校生の少年少女達はそれじゃ絶対納得しないと思うなあ」


>ドューユーアンダスタン?

「ぶっちゃけ、俺この決め台詞嫌いなんだが。見下されてる感じがする」
「まぁ感じがするというか、思いっきり見下されてるけどね」
「しかもこれがまだ百戦錬磨のベテランに言われるんならわかるけどさ(それでも俺は嫌だが)、こんな得体の知れない小娘に『あたしは理解してるけどあんたみたいなスカタンに理解できるかどうか疑問ねまあでもしょうがないから教えてあげるわ感謝しなさい』みたいな表情で言われるとムカツクーッ!! 俺がハイジとソラの絡みに全然萌えてないのはたぶんこいつが原因なんだよな」
「まぁあんたが萌えようが萌えまいが知ったこっちゃないけどね。ただ、私もこのセリフはどうかと思うなあ……。もうちょっと角の立たない言い方はなかったのかしら」
「オッケーちゃん? とか?」
「ニュアンスとしてはそんな感じだけどそれじゃ目立たなさすぎると思う。というかちゃんって何だ」
「刻み込め! 脳髄の隙間に! とか」
「波○のビートみたいね」
「愛=理解!!」
「どんどんかけ離れてませんか」


>ソラのハンバーガーの謎について

「明らかに増えたり減ったりしてるんだが、これってソラの道具紋と考えてもう間違いないよな?」
「いや、普通に考えれば確かにそうなるけど、これに関してはどこまでギャグなのかわかんないから何とも言えないなぁ……」
「でもさ、こうやって食べ物を道具紋にするのって結構イケてないか? 餓死の心配はなくなるし、下手すれば一生これだけで生きていけるぞ」
「それはどうかしらね。無限に湧いて出てくるなら確かにそうなるけど、私にはどうもそういう風には思えないんだよね。これは私の見解だけどね、恐らく道具紋という能力の本質は、『創造』ではなく『収納』に過ぎないから」
「?」
「つまりね、道具紋というものは、単に質量ゼロの状態で物をそこに収納する、もしくはどこか他の場所に転送・保管・召喚することができるだけの能力であって、元になる物体は物体で、能力とは別個に存在していなければならないものなんじゃないかしら。だって、植木のモップも植木がイメージして創り出した物じゃなくてそれ以前からあった物だし、ハイジの洗濯機だって特注の物=誰かに頼んで作ってもらった物じゃない? だから、もし本当に道具紋がハンバーガーだったとしても、事前に中に入れておいた量しか道具紋からは出せないはず。別に無限に出てくるわけじゃないのよ」
「そういえばシロのお金も一億までという限度があったしな。あれも本人の全財産だったんだろうな。じゃあソラのハンバーガーも、事前に作ったり買ったりした分しか出すことができないって話か」
「ソラの道具紋が本当にハンバーガーならね。でもそうやっていつ入れたのかもわかんないハンバーガーを平気で食べているってことは、痛む心配が全くない、つまり保存の手段としては最高なんだろうとは思うけどね。恐らく保存中は時間停止状態になっているんじゃないかしら。あくまで想像だけど」
「じゃあもし『人』を収納できる道具紋があれば、そこに入ってさえいれば老化できずに未来へ行けるってことになるんじゃねーの? それって凄くね?」
「今の私の適当極まりない仮説が本当ならね。でも、自分ひとりだけ未来に行ったってしょうがないじゃない。人間関係を置き去りにして人間の個体だけを無造作に別の時空に抽出したところで、待っているのは悲劇だけだわ」
「まぁ、俺も確かにそれは嫌だけどな。しかしこりゃ話ズレすぎだぜ」
「ズラしたのはあんたでしょ」
「はい、そうでした」
「ということで話を戻すと、そういう制限が道具紋にはあるだろうと思われるんだけど、でも正直、そのせっかくの制限事項が漫画の中で活かされるとは思えないのが『うえき』の辛いところなのよねー。ほら、この漫画って、基本的に弾数制限ないじゃない? 無印のマルコのトマトとかさ」
「いつの話だよそれは。無印のっちゅうと、“トマト”を“マグマ”に変える能力のアレか? 確かにアレも、そんなに数持てないはずのトマトがどこからともなく無限に湧いて出てきていたけどな」
「そんな感じで、仮に道具紋に出現数の限界があったとしても、それが作中で扱われることはないんじゃないかなーと思うのね。まさにソラのハンバーガーがそんな状況だし。私としては至極残念」
「この漫画にそんな期待すんなよ。これでもサンデーの漫画にしては随分頑張ってる方だしさ、とりあえずの納得ができればそれでいーじゃん、な?」
「そうね」




【MAJOR】(523〜526)

>清水と吾郎のラブラブDAYS

「うん、これは良きものでございますな。仲睦まじき二人の影が夕陽に伸びる遠い街な風景を見るのは老後の楽しみですわい」
「半分くらい意味不明なのはおいといて、バカップル好きのあんたにしちゃえらく淡白な反応ね。もっとプギャーとか騒ぐかと思ったんだけど」
「プギャーじゃ意味が違うじゃねーか。というかお前は何か勘違いしてるみたいだが、これは別にバカップルじゃないだろ。ただのカップル。だからバカップルに対する反応をここで期待されても困る」
「一般的には充分バカップルだと思うけど……あんたの定義は良くわかんない」
「良いかね、前もどこかで言った気がするが、バカップルかどうかを決定するのは一言で言えば温度差だ。意中の相手を相手にしている時と、それ以外の友人・知人・赤の他人を相手にしている時の態度の差が激しいほどそれはバカップルとなり得る。構成員が馬鹿かどうかはどうでもよろしい。バカップルで馬鹿なのはその関係性だ。秀才同士のアベックだろうと、DQN同士のアベックだろうと、二人っきりになると普段の態度からは想像がつかないような濃密なエキスを垂れ流し始めたらそれはバカップルであり歓迎すべき存在なのだ。わかるかね」
「わかりたくもないけどね……」
「それがこの二人の場合はどうかね。清水はまぁ無理をすれば吾郎を前に豹変していると取れなくもないが、吾郎なんぞは完璧素のままじゃねーか。これでバカップルとは片腹痛い。バカップルなら、あんな自室だのキャンプだので二人っきりなシチュエーションになったらもっともっとヌチャヌチャせねばならんものよ。まだまだだね」
「ヌチャヌチャって何よヌチャヌチャって……」
「言うか?」
「言うなや!」
「ちッこの耳年増め。どっちだ。……ええい、貴様などどうでもいい。問題はバカップルだ。清水と吾郎は確かにカップルだが、まだまだこんな程度じゃバカップルとは言えない。もっと精進せねば、二人にバカップルの称号を与えることなどできんな。以上だ」
「そして本編の話題はなんにもないわけね……」




【あいこら】(6〜9)

>苦璃無斗撃沈の回

「悔しいが、ちょっと格好良いと思ってしまった自分がいる」
「あんたそーゆーの好きそうだもんね……衆人の前で昼行灯が大活躍とかそういう系統の話」
「この間の『D-LIVE!!』で同級生バレが見事に不発に終わったせいもあって、最近こういうのに飢えていたからな……。全く恐ろしい話だぜ。井上先生の罠にまんまとハマった形だ」
「あんたが勝手に自分で掘って勝手に自分でハマった罠でしょーに!」


>八ツ橋あやめ(お嬢様襲来)の回

「俺さ、彼女の扇子と似たようなの使ってんだよ最近」
「心底どうでも良い話題ね。他に言うことないの?」
「だってキャラ自体は良くあるステレオタイプだしなー。メンバーのハチベエへの好感度の思わぬ高さが意外と言えば意外だったけど。あと天幕→ハチベエとハチベエ→天幕の仲がもう掘り下げられ始めているのも印象的だったな。まだ連載十回行ってないのに、もうメインの関係性の再構築が始まるとは思わんかった。あと弓雁の動きにどことなく妄想暴走少女の匂いが感じられて内心ウハウハだとか、足の人が一人だけ随分出遅れてるなーとか、今後あやめ姫の出番はどれくらいあるのかちょっと心配になったりとか、」
「腐るほど話題あんじゃないのよ!」


>パーツを愛する者なら、そのパーツを持つ者も愛せ!!

「この言葉は好きだなー」
「そう? あんたもパーツフェチだったっけ?」
「いや、そういう意味じゃなくてな。なんつーか覚悟が感じられるのがとても良い。俺達は人間よりもそのパーツを愛することしかできない業を背負った者、しかしパーツだけを愛してしまっては相手に失礼だし筋も通らない。だから俺達は己に対するせめてものケジメとして、パーツの持ち主も愛するよう心がけているんだ!! みたいなニュアンスを感じ取れないか?」
「そうかなあ……」
「そうだよ。そうに違いないよ。オマエのコドモは預かったよ!」
「いや、それは無理があるから」
「駄目か」


>罪を憎んで、フェチを憎まず!!

「でもこっちは正直どうよ。本来こういうことを言って良いのは被害者だけだと思うんだが」
「確かに。なんか凄い演出が決まっていて見た目騙されそうになるけどね……」
「フェチの概念的には理解できなくもない(悪気があってやったわけではなく、フェチの生理現象として半ば不可抗力的にやってしまっただけなので、罰してどうこうという問題ではない)が、倫理的には間違ってる気がしてならん。とはいえ、ハチベエ達が犯人を警察に突き出さないことそれ自体に関しては賛成だな。彼らは裁いて良い立場じゃないし、それにそういう変態をわざわざ警察に晒すことで己の首を絞めるのを良しとしないだろうという打算があることを考えても、この結末には納得が行く。あとは紅葉が自ら出頭すれば完璧だったんだが」
「あんた的には完璧でも、この漫画的には明らかに間違ってると思うわよ、その結末じゃ」


>天幕の過去編(1)

「ということで、上でもちょっと触れたけど、ここにきてもう天幕の掘り下げが始まったのは意外だった」
「でも『美鳥』の時も連載初期に一度本体復活という大イベント起こしてたし、その後も従来とは特に何も変わってなかったから心配はいらないんじゃない?」
「いや、心配はしてねーけど。もうちょい日常を積み重ねてからでも良かったと思った、というかひとつのエピソードをもっと水増しして二〜三週は保たせても良いんじゃねーかと思った程度だよ」
「そこはわざと一話完結でやってるのか、それともそういう話作りしかできないのかわからないから微妙なところね……。井上先生って、意外と話作りの引き出しが少ないからなあ。根っこは藤木先生と同類の匂いがするというか……真面目な人なんじゃないかなあ、良くも悪くも」




【絶対可憐チルドレン】(5〜8)

>葵(8000キロ横断テレポートマラソン)の回

「移動の距離・回数・質量が反比例するということは、上手くやればたった一度のテレポートで8000キロ飛べたんじゃねーか?」
「それはリスクが高すぎないかしら。方向間違ったら一巻の終わりだし、負荷が一度に集中してとんでもないダメージになるはずよ。1kgのものを100メートル先まで1000個運ぶのと、1tのものを一個だけ100メートル先に運ぶんじゃ全然意味合いが違うでしょ。そういうことよ」
「あー成程な。毎日少しずつねこのエサを小出しにして与えるのと、面倒臭いからって一度に袋全部開けて与えるんじゃ結果がさっぱり違うよな。納得した」
「待てそれは全然話が違うぞ」


>薫(素晴らしき家族とあたしの気持ち)の回

「全然本編とは関係ないんだが、皆本って苦労に見合ったリターンは得ているよな、いろんな意味で」
「まぁ少なくとも嫁探しには困らないでしょうね……本人にその気はまるでないみたいだから、本当にリターンになってるのかどうかはわかんないけど」
「でもいくら女に恵まれているからといっても、今の境遇は皆本にとっては地獄みたいなもんだろうなと思うと涙を禁じえないぜ。いつどこからチルドレンが侵入してくるかわからんからおちおちソロ活動もできやしない。寝静まってる深夜とかにこっそり済ませたとしても、後で紫穂に読まれたら意味なし。『美鳥』の沢村も相当なものだったと思うが、皆本もそれに匹敵する苦労してるんだろうなー。まだ若いのに」
「あのさ……一応うちのサイトでは、下ネタと駄洒落は禁止ということになってるんで気をつけてね。次その手の話題出したらフェニックスの刑に処すわよ」
「フェ、フェニックスの刑!?」


>ECMとECCMの話

「成程、ここでカウンターエスパーの能力を持ってきたわけね。確かにこのアイディアは、この作品にある程度以上のリアリティを追求する上で、避けては通れない関門だからねー」
「確か初代読み切りバージョンでは、本人も知らない水元(皆本)の隠し能力として話のオチに使われてたんだよな? 水元がチルドレンの統率役に抜擢されたのは、彼がいるとチルドレンは常に100%の力を発揮できるからだ、とゆー感じで。あれはちょっと強引だったから、機械にしたのは正解だったんじゃねえの?」
「うん、私もそう思う。これなら皆本本人に能力がある場合よりずっと話作りのバリエーションが広がるし、チルドレンのピンチを演出する装置としても有効に機能しそう。この設定変更は地味にファインプレーだったと思います」




【ハヤテのごとく!】(43〜46)

>西沢さん、三千院家潜入の回

「西沢さんはまぁ可愛かったわけだが、しかしこの回ではそれよりタマの異常性が目立ったな。こいつァとんでもねえぜ」
「そうかな? 漫画的にはありがちなキャラだと思うけど……」
「人間に置き換えて考えてみれば良くわかる。お前の隣にいる野郎が、散歩中のメス犬相手に本気で欲情して飛びかかって行ったとする。そんな奴がいれば異常者以外の何者でもねえだろうが。それこそ逆ヒステリアかっつーの。ねこ相手ならまだわかるが」
「わかるのかよ!」


>教師としては意外と有能くさい桂先生

「正直駄目人間まっしぐらなキャラだと思っていたんだが、とりあえず取り柄は存在するみたいだな。取り柄のないうちの管理人の方がより駄目人間だったというオチに爆笑」
「でもこのあたりのシーン見てて思ったけど、まとめて新キャラ出すのほんと下手ねー畑先生。今回の出番だけじゃ、特にファンというわけでもない普通の読者は新キャラ一人も覚えられないんじゃないの? こういうのはそれぞれインパクトのある見た目で勝負するか、『このキャラはこんな奴だ!』と言えるくらい強力な特徴を一人ひとつずつ提示しておくと効果的なんだけど」
「前半の必殺技談義は割と楽しかっただけに後半のグダグダが悔やまれる。メイン三人はキャラが上手く活きていたんだけどなあ」
「ちなみに『五点掌爆心拳』というのは映画『キル・ビル2』に出てきた必殺拳で、五ケ所の経絡秘孔を突くことにより、相手を五歩歩くと心臓が破裂して死んでしまう体にする技らしいです。私は見てないのでこれ以上はわかりません」
「もっとマイナーな出典かと思いきや、意外とメジャーなとこから持ってきたな。技自体は充分トンデモだが」


>全力疾走してくる人体模型

「ああ、全力疾走してくる人体模型ね。懐かしいな」
「……は?」
「ん? おう、管理人の奴がこいつとちょっと因縁あるのよ。全力疾走してくる人体模型。恥ずかしいんで具体的な話はできないが、こいつには随分お世話になったな。もう五、六年は前の話になるのかね。うーん懐かしい」
「……なんか良くわからないけど、思い出作りはもうちょっと相手を選んでよね……」








「……………………」
「ん? なんだこのスペースは? 何の漫画の感想?」
「……ごめんなさい。今回はここまでです」
「!? は!!!?? ちょっと待てって! 今何て言ったてめえ!」
「管理人の時間の都合と体力と気力その他諸々の事情につき、今回の更新はここまでが精一杯でした……。これから気合いを入れてさらに一号分の情報を追加した上、残り全部の漫画の感想を書いてからアップするより、今ここで中途半端な形だろうと先に公開してしまう方が得策だと判断した結果です。雑誌後半の漫画の感想を期待してくださった皆さん、本当に申し訳ありません……」
「ちょ!! ちょっと待てって! じゃあ何だ、これ以降の感想はナシなのかよ!?」
「それはご心配なく。次回も今回同様の対談形式でやる上、今回扱いきれなかった分の感想も全て網羅します。もちろん今回取り扱った漫画の42号分の感想も、雑談形式で書く予定です」
「……グダグダにも程があるだろうが……何やってんだ? 管理人の野郎は。っつーか結局全部書くんなら、後でまとめてアップしても同じじゃないのかよ?」
「いや、それだと土曜発売のジャンプのせいで冒頭のヒステリアネタの旬が過ぎちゃうから。これでもかなりギリギリの判断だったということで……」
「まぁ確かにヒスネタは完全に予定外のアクシデントだったけどよ……っつーかちゃんと書けるのかこれから残りを?」
「がんばります」
「……うっわぁ……」
「うるさーい!! わざわざ来てくれた皆さんに非難されるのは仕方ないとして、あんたにまで非難される謂れはなーい!! そもそもあんたが寝る前のちょっとした時間とかに無駄に遊んだりぼんやりしてるから感想遅れたんでしょーが!!」
「だって早くしないと花映塚が20日には発売されちゃうし」
「この後に及んでまだ遊ぶつもりだったのあんたは!? そんなの全部感想が終わるまでお預けよ! 妖々夢も時封城も地球防衛軍もひぐらしもマインスイーパも全部ダメ!」
「そ、そんな、せめてマインスイーパくらいは」
「ダメったらダメだっつーの!! ということでみなさん本当にごめんなさいっ、これからこのバカの尻叩きながら残りの感想を大急ぎで仕上げますから! 幸いなことに良い感じにお客さんも減ってきたことですし、被害がこれ以上拡大しないうちにサックリ行きたいと思います! では挨拶はこれくらいにして最後にもう一度礼ッ! 本当に申し訳ありませんでした!!」
「申し訳ありませんでした」



「じゃあせめてスパイダソリティアだけでm」
「ダ・メ・だ・っつーの!!」





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