週刊少年サンデー感想(2006年第03・04合併号) (12/31) 「トリック」

 お久しぶりでございますへっぽこです。ようやくサンデー感想再開です。お待たせしました〜。
 おかげ様で用事も済んで、プレッシャーから解放されたので現在テンション絶好調です。
 では早速ガンガン参りますよ! 二年間封印されていた私の本気を見るが良いフハハハハ!

 ……のつもりだったのですが、なんか今週は文句成分多めかも。お気に触ったらごめんなさい。
 なんか手加減抜きの気合いMAXフルパワー状態で読んだら粗ばっか目立ってしまって……orz


クロスゲーム(16)
 あー、こうやって青葉を「主人公に救出される囚われのお姫様」化させるのかな? と思いつつ、こんなの一時的な展開に過ぎないんでしょうけど。青葉なら九割は自力でどうにかしてしまいそうだし。それに、この二人の関係はちょっとやそっとじゃ修復されないでしょう。最終的には潮ととらみたいなことになるんだろーなーとは思うけど。

 ……あと、今思ったんですが、ここで大門監督がドジこいて二軍落ち→仲間入りしてもそれはそれで面白いかもしれません。といってもまぁ、悪役改心話の好きな藤田先生ならいざ知らず、あだち先生なら逆立ちしてもそんな展開になることはないか。


名探偵コナン(550)
 それは当てつけかなんかですか?
 何の話かわからない人は別に無理に知る必要はないということで……。


MAJOR(541)
 展開に目を向けると文句ばっかり出てくるので、ここは終始一人で盛り上がり続けた清水に注目して最敬礼ということで。今、私はこの漫画における清水の重要性を再認識しております。やっぱヒロインは必要なんだな、どんなに影が薄くたって。なんか意味が違う気がしてならないけれど。


史上最強の弟子ケンイチ(177)
 梁山泊vsボリス軍団は例によってイマイチだったなぁ……この漫画も盛り上げ方は非常に上手いんだけど、肝心なところで拍子抜けするというか、やってることは十分ブッ飛んでいても、予想されるブッ飛び方より地味なものだから損をしてるというか……まぁ私が過度な期待を寄せ過ぎているだけっつー話なんですけどね。

 それはそうとしてボリスは結構良い感じです。明らかに自分より格上の相手(しかも複数)に気圧されつつ、なお立ち向かっていくなんてことは弱虫には到底できませんから。ギンタなんかよりよっぽど勇気に満ち溢れたキャラだと思います。……それとも、これもまさか師匠のアレキサンドルがもっと怖いから、とかそんな理由だからじゃないだろうな。


MAR(137)
 結局ガーディアンで圧勝かよとか、精神面で上回っているってのが戦いとどう関係があるのかさっぱりわからないとか、いろんなところに噛み付くこともできますがそれももう飽きてきたので、ここはひとつ、最後にキャラの戦歴を紹介するのは自分の首締めてませんか? とだけ提言して終わることにします。いかに起伏の小さい展開だったか、バレバレじゃないっすかこんなの載せたら……。ん、おっぱい? そんなもんどうでもいいです。


短期集中連載:グランドライナー(1)
 そうですね、とりあえずユージィのおふくろさん萌えということで。口ぶりとは裏腹に息子のことを心配してたり、割と日々楽しそうに生きてたり、他人のアルを我が子のように気にかけるあたりとか実に良いじゃないですか。え、私の萌える基準がわからない? そんなことはないです、私は可愛いものにしか萌えません。「ケンイチ」の泉さんも「クロスゲーム」の赤石君も「道士郎」の殿×エリタンのカップリングも久米田先生も可愛いじゃないですか。おふくろさんはモロおばはんフェイスだろって? そんなことを言っているからあなたはニャーなのですよ(?)。ハートがいい子が一番さ!!

 とゆーしょうもない上に微妙に失礼な戯言はこのへんにしておいて、全体的に結構面白そうじゃないですか。絵も上手いし。「アルバトロス」といい、最近のニューフェイスはみんな調子が良さそうで何よりです(水口先生はニューフェイスじゃないので)。このあたりが次世代のサンデーを担うウェーブになってくれれば良いんですけどね。……ただ、どうもこの絵を見てると、「デビデビ」とか「ブリッド」の三好先生を思い出すのは私だけでしょうか?


犬夜叉(439)
 東方の西行妖の影響か、こういう妖怪樹木は「自然の象徴」として最強設定じゃないとどうしても違和感を感じてしまいます。そんなの私だけでしょうけど。とりあえず今回も「ちょっと腕の立つ人がチョイ役で出てきたら掴みで無惨に殺される法則」の犠牲になった坊さんに合掌。こんなんばっかりやがな、この漫画。


ハヤテのごとく!(61)
 あー、流石に執事クエストはマジで言ってたわけではないんですね。ちゃんと作者的にも「そんなんあるわけないからw」扱いのイベントだったんですね。……本気に見えてましたよ。これまでもロクな執事仕事の描写がなかったものだから。

 というか今回はなんだかどうしようもないクオリティだったような気がしてならないんですが。展開詰め込みすぎ、悪霊の描写が妙に和風で舞台から浮いてる(怖さよりそっちの方が気になる)、新キャラ(?)の紹介もおざなり、ネーム多すぎ、ネタの仕込みもイマイチ。それにネタに対する態度にも疑問を感じます。例えば「そこにしびれる憧れるぅ!!!」は件の「ジョジョ」のネタなのですが、ジョジョラーとしてはちゃんとオリジナルの通り「そこにシビれる!あこがれるゥ!」になってないと納得できないのですよ。何故かというと、一言一句ズレがないことが重要だから……ではなくて、ここからは「畑先生はオリジナルをちゃんと調査しないでうろ覚えの記憶だけで適当にネタを書いている」ことが透けて見えてしまうからです(そんな人にネタにしてほしくないと思ってしまう)。パロディをやる以上、オリジナルをきちんと把握することは最低限の礼儀。それがなっていない以上、いくらそれっぽいネタを畳みかけられても私は白けてしまうのですよ……。

 とか文句ばっかり言ってても気分悪いのでフォローを入れると、ヒナギクと伊澄の危険云々のシーンは良かったですね。正反対の両者のキャラが互いを立てるナイスシーンだったと思います。……ただ、伊澄のゴーストスイーパースキルの扱いがちょっとズレているような気もしないでもないですが。畑先生的には「詳しく語れないけど重要な属性だよ」みたいな扱いっぽいですが、読者的には恐らく大多数が「なんか得体の知れない技を使うのはわかってるから。それより重要なとこがあるんじゃ?」って感じの受け止め方だと思うんですよね。あくまで私の想像ですけど。ああ結局文句になってる。


聖結晶アルバトロス(3)
 あまりにも今頃ですが、現時点では私の中でのこの漫画の印象は「イリヤの空、UFOの夏+バーコードファイター」でほぼ固定しました。なんかいかにも素人臭いチョイスでごめんなさい。ってこれじゃ違う意味でのトラウマストーリー同士の組み合わせじゃねえか! まぁ、ラストに近付けば近付くほど絶望の淵に突き落とされる「イリヤ」と違って、この漫画の場合はごく初期の設定もろもろが似てるなーというだけの話ですけど。こんな設定はボーイミーツガールじゃ基本中の基本なんでしょうが、私はジュヴナイルストーリーを読んだ経験が大してないので、どうしても数少ない既読ストーリーの「イリヤ」が思い浮かぶのですよ。知らない人には何の話かさっぱりな話題でごめんなさい。あ、ちなみに「バーコードファイター」については、どのへんがそれっぽいのかというと、その、作者が趣味に走って舞台にそぐわぬ無茶をやりそうな気配がする、というあたりが……(笑)。

 それで本編は、ここまでは実に無難ですね。がっかりすることもなく、さりとて期待以上の展開にワクワクすることもなく。でもキャラ、特に姫様と主人公の説明に完全に話を絞っているので、ものすごくわかりやすいのは大きなプラスポイント。これで世界観や特殊能力の説明なんかが同時に行われていたらもっとゴチャゴチャしていたはずですが、それをあえてすっぱり切り捨ててキャラを立たせる方向に持っていったのは良いですね。そのせいで余計ジュヴナイルっぽくなってるんでしょうけど。

 ということで。まーなんだかんだ言いましたが、実は結構期待していたりしますよ。作者の人の考え方が結構分析的(何をどうすればどうなるのか、良いものは何がどのように良いのか、悪いものは何がどのように悪いのかをちゃんと考えてる感じ)なので、少なくとも「??」な暴走だけはやらなさそうです。冒頭ではBFとか言って煽りましたが、終わってみれば結構正統派のストーリーになるんじゃなかろうか、という気もします。現在は、恐らく作者の戦術通りに、ヒロインのキャラが勝ちすぎていますけれど。


ワイルドライフ(142)
 Are you MIDUKI-MOE? (あなたは観月萌えですか?)
 NO, I'm SENO-MOE. (いいえ、私は瀬能萌えです)
 いや上のに特に意味はないですよ。ただ、たまには瀬能さんを思い出してあげてねってことで。

 本編の方は……まぁ、一件仲良く接してもらっているようで、実は携帯番号もメルアドも教えてもらってないであろう為田くんがちょっと哀れだな、とだけ。だから電話とかメールじゃなくて足で追いかけてるんですよね?


焼きたて!! ジャぱん(190)
 今の河内と、柱の登場人物紹介欄の河内を見比べていたらなんだか泣けてきました。


結界師(103)
 まぁジョジョラーなら誰もがガオン!という擬音語をつけたくなる例のシーンはアレですね。私としては、これはこれで兄貴の強さを圧倒的に見せることができるから効果的ではあるけれど(そもそもマトモに戦いもせずに蹴散らしてますし)、せっかくだから今週のヒキくらい使ってもちっと大袈裟な演出で「正守vs牙銀!」って感じにやってくれた方が嬉しかったかなぁ。この漫画にはそういった少年漫画らしい派手なハッタリ演出が決定的に欠けているので、意識して派手に派手にやるくらいがちょうど良いんじゃないでしょうか。この高合理性バトルに派手な演出が加わった日にはとんでもないことになると思うんですけどねぇ。

 でも本編の方の合理性は例によって非常に高くて好感が持てます。成程、一度失敗した牙銀はもう白に囮としての利用価値しか感じてもらえてなかったんですね。そしてその囮で夜行の意識を大軍団に向けている隙に、烏森の鍵を握る結界師をさらうのが黒芒楼の真の「次の一手」だった、と。実に理に適った展開です。そしてそこに閃ちゃんを絡めるのがまた上手い。閃ちゃんを探す秀ちゃんもまた美味い(?)。ああもう最近ほんとこの手のキャラに弱くてダメなんですよ。いつも困ってる優しいお姉さんお兄さん系キャラが脳内イチオシ過ぎて困ってます。可愛い弟・妹分の暴走に頭抱えてオロオロしつつ、怒る時もちゃん付けってなもんですよ。誰もついてこれない領分の話ですいません。っていつの間にこんな話になったんだ。

 ああ、黒芒楼突入編で、藍緋が仲間入りしてくれたら嬉しいな、とちょっと思ってることはここに書いておきますね。人食いの前科がありそうですけど、それを言うならとらもそうだったわけで。


ブリザードアクセル(40)
 正直、なんかマイナスイメージの方が強くなってきている感じです。加藤の眉毛+陣の凄さのプラスイメージよりずっと、結局全く良いとこなしのかませ化した加藤の哀れな姿の方が印象に残っているというか。どうせそういう展開にするのなら、加藤をもっと以前から悪役として描いていてほしかったです。可哀想だよ。彼だってずっと真面目に頑張ってきたのに、せっかくの演技を全部根底から否定されちゃってさ。こう言ってはなんですが、まるで弱い者イジメを見てるような気分になります。


地底少年チャッピー(2・3)

 はい、ドン引き。

 これはあまりに酷すぎる。あんたにはモラルがないのか水口先生。確かにこれは私の気分の問題で、別にこれが犯罪を誘発するとかそういうわけではないけどな。けどアレはちょっと本気で怒るぞ。人間の死体でやったら問題だけど、ペットの死体でやるなら別に問題ねーだろってか。ふん(鼻で笑い飛ばす)。ぶっちゃけこの漫画を好意的に見ることは私にはもう無理だな……と文句を無限に並べることはできますけど、まぁ本音はこのへんで隠して、もうちょっと口当たりの良い感想で誤魔化しておきますか。うん、なんか黒歴史になった「いでじゅう」の初回を思い出しました。まさかこのあと「いでじゅう」みたいに化けるなんてことが……いや、流石にないよなそれは。水口先生の女の子描写能力じゃ絵柄・内面描写・扱いどれをとってもそれは無理。

 ……以降、この漫画の感想はこんな感じにオブラートを十枚くらい重ねて包むことにしますよ。そのつもりで読んでくださいね。書く方としては別にそのまま書いても良いんですけど、読む方にとっては嫌味と小言ばっかり並んでる感想なんて読むの嫌ですよね?


絶対可憐チルドレン(23)
 敵組織の名前は「P.A.N.D.R.A.(パンドラ)」で間違いなし、と。そう考えると、わざわざチーム名入りの帽子を装着しているこのねーちゃんがちょっと可愛く見えてきますよ。あんな微妙なデザインの帽子を捨てられないのは、何故なら彼女は自分達のチームが好きで仕方がないからなのです(レベル1)。ひょっとするとボスこと兵部少佐に適わぬ恋をして、いつ何時もあの方の傍にいたいと願うあまりパンドラ帽子を身につけているのかもしれません(レベル2)。あるいは、もしかすると彼女は昔ものすごい貧乏で、その名残で今も支給品の帽子をもったいなくて捨てられないのでは。あの歪んでそうな瞳は当時の悲惨な生活の後遺症で、将来は贅沢な暮らしをしてやりたいとセレブ階級に強烈な憧れを抱きつつ、体にはどうしようもなく貧乏生活のけっちい行動が染み付いていることにコンプレックスを感じている可能性もあります(レベル3)。……とまあ、帽子ひとつでここまで妄想を膨らませることも可能ではありますが、これらは全て兵部少佐の催眠能力攻撃のせいだったということで。

 なんだかんだ言いましたが、まぁ私としては今回、ザ・ダブルフェイスの二人も皆本にめろめろになったことが確認できたので満足です。実際二人の前で皆本は何をしたわけでもないんですけど、初期好感度の高さと釣り橋効果を利用して首尾良く落とすことができたようです。相変わらずの手腕に感服することしきりでございます。モテる男はやはり違う。さあ次はナオミだ。


見上げてごらん(39)
 全く本編と関係のない感想で恐縮ですが、飛燕って案外コマンダー系の角刈り頭(今週のサンデーで言うならボリスのような髪型)が似合うと思いませんか? 一度頭の中でそれをイメージしてしまって以降、もうどのコマを見てもそれしか考えられなくなってしまったんですが(笑)。


あいこら(23)
 なんか、これだけのキャラが出てきたのに、もう大して動じなくなっている自分を発見してなんとも言えない気分になりました。コータキュンの覚醒に大喜びだったあの頃のウブな自分が懐かしい。井上変態神の猛毒で、心の中のどこか大切な部分の感性が、すでに修復しようのないくらいおかしくなっちゃってるんだろうなぁ。思えば遠くまで来たものだ……。

 それはそうと、これじゃまるでバイセクシャルの人がみんな野獣みたいに見えてしまう描き方になってると思うんですが。「いでじゅう」の東もそうだったけど、それはちょっと違うだろと言いたいのであります。人と違う好みを持っているということは、人より理性が薄いってこととイコールではありません。控えめに男の子が好きなバイセクシャルの人もいっぱいいるけど、ハイジは例外的に暴走癖がある人間だっただけなので誤解なきよう。男がみんな横島忠夫みたいな奴ばっかりじゃないのと同じことですよ(まぁ、本性はみんなあんなんですけどね(笑))。以上、私もどっちかというと外見よりハートを重視するタイプの人間ゆえ、ちょっとそういう人を弁護してみたくなったりしたのでした。

 ……って誤解されかねないので一応書いておきますが、私は一般的な恋愛嗜好をもつフツーの野郎ですからね。私の恋愛対象は女性限定ですよ。その証拠に、今回の話で一番気になったのはハイジ君じゃなくて最後のコマの生モノ系腐女子諸君ですから! 揃ってメガネっ娘なあたりとか現実に即しててハイポイント! すげえ勢いで墓穴掘ってる気がするけどあんまり気にしないことにしたぜ!


兄ふんじゃった!(47)
 フム……フム、これは!
 この記号萌え全盛のご時世にあえて何の装備もしていないのが気に入った! 強いて言うなら関西弁とうざい属性ですが、関西弁はあまり有効に活かしているとは言えないし(関西弁は本来ポジティブなイメージの属性です……まぁある意味ポジティブか)、うざい属性は今適当にでっち上げた属性なので、果たして本当にそんな属性があるのかわからんし。でもうざい属性は発展させれば依存属性やツンデレ属性、おだてられ属性に発展する可能性がありますね。つまりアレか、地位差杉子はこれからどんな属性を帯びるかを見守るのが楽しい成長属性キャラってことなんですね! え、なんでもかんでも属性をつければ良いってもんじゃないって? はは、仰る通り。


最強! 都立あおい坂高校野球部(49)
 ちょっと待て何故師匠はそんなに偉そうなんだ。
 でも最終決断をしたキャプテンの株が上がったので許す。

 相手にしてみれば、この局面で新しいピッチャーは脅威だろうなぁ。いくらある程度のデータはあるとはいえ。


道士郎でござる(78) 健助殿萌同盟


 この娘のために、やったんだ。命をかけたんだ。最高に素敵なこの娘のために。次号、最終回です。



 次号、最終回です。




 最終回です。






…………。


そうか、わかったぞ!

そう思わせるのが真犯人の狙いだったんだ!


 とかゆー現実逃避はさておきとして、次号、最終回ですか……orz。まぁ知ってましたよ。この号が発売される随分前から、「道士郎 最終回」で検索かけてくる人が何人もいましたから。たまたま「我聞」の最終回総括にひっかかったんですね。最初見た時は何かの冗談かと思いましたが、あんまり何人もそれで来るんで覚悟はしていましたよ。終わるんだなと。形あるものはいつか滅びるのです。色即是空です。それは当然のことなのです。

 なんて
 あっさり諦めたかと思いましたか?

 そんなわけねーだろあほー!! なんでこれが終わるんだよ! 当サイトきっての超イチオシ太鼓判漫画がこの程度で連載終了かよ! やってらんねーよこんちくしょー!! この漫画切るくらいなら(ピーーーーーー)とか(ピーーーーーー)とか(ピーーーーーー)とか他に切るべき漫画は山ほどあるでしょーに! もう絶望した!! サンデーに絶望した!! 「うえき」関連のゴタゴタといい、「MAR」の大人気といい、絶望ですよ! 身のうさを思ひしらでややみなましそむくならひのなき世なりせばですよ! もちろんこの短歌は今の状況と全然関係ねーよバカヤロー!! (ちなみに意味は「もし出家という制度のない世の中ならば、我が憂鬱な境遇を知らずに(生涯を)終えていただろう」って感じです)

 ……あー。

 ということで、殿を見習って一周回り、ポジティブに解釈することにしました。私にとっての「道士郎」は、最後まで素晴らしいクオリティの傑作でした。はい。ということで、以後このサイトでは「道士郎でござる」、特に後期を神漫画として扱ってゆきます。反論は認めません。いいじゃんそれくらいよう。

 んでもって今週の見所ですが、一般的にはエリタンのアリガトウ連発シーンということになるのでしょうが、もちろん私もそのシーンには感動したのですが、ここではあえてその直前の殿の「僕は道士郎にはなれないよ」 というセリフに注目したいと思います。だって、このセリフとエリタンの「アリガトウ」を合わせたものが、この漫画のメッセージに他なりませんから。

 この漫画はまぁ初期から散々言われていた通り、「汚れきった現代日本に生粋の武士を投入して世直しをするぞ」がコンセプトの漫画だったわけですが、ぶっちゃけた話、現実に武士はいないんですよ。みなさん知ってる通り。少なくとも、あんなにわかりやすい形で暴れる武士はリアルの社会にはいない。ならば、もし武士がいないのであれば、世直しは不可能なのか? 我々にはもうどうしようもないのか? という疑問が自動的に導き出されるわけです。

 しかし、この漫画は最後に、先ほどの二つのシーンを並べることによって、武士でなくても人を助けることはできることを示したわけです。「武士はいなくてもいい」。これがこの漫画の答えです。そのために健助殿は「武士でもないのに」命を張って成長・活躍し、エリタンはそれによって救われた。だから、この漫画の展開、少なくとも「殿」たる小坂健助が登場するエピソードは、エリタンの救出をもって終わりを迎えざるを得ないのは当然のことなんですよね。そして、「いなくてもいい」存在とされた道士郎は、すでに自分を必要としていない、立派に自立した殿の許から離れることになる。これもまた必然のことです。まぁ最後に松崎相手に後始末の大暴れをする可能性もありますが、これ以降、もう彼が健助の命令に従って暴れるシーンはないと見て良いでしょう。

 あともうひとつ、今回注目しておこうと思うのは、ラストのコマのグラサン兄ちゃんですね。こっちはテーマとか全然関係ないんですけど、彼はたぶん、組長の刺客でしょうね。そして大事な大事なエリタンを任せるに相応しい男として、健助殿が組長に認められるわけです(ついでに言うと、松崎は組長に逆らったかどで恐らく破門されます)。その後はえへへむふふなラブラブデイズが待ちうけているわけでありまして候。「道士郎」最後の展開予想、果たして当たるでしょうか?

 ……しかし、なんかすでに最終回総括みたいだなぁ今回のコレ。次回は何書こう……orz


からくりサーカス(機械仕掛の神72)
 う〜ん……まぁ残った自動人形は必然の組み合わせとはいえ、正直ギイの踏ん張りがさらに軽くなっちゃった印象が……ぶっちゃけ私は先週のギイの花道に全然満足してないので(とりあえずドットーレよろしく、カピタンはここでギイに説教されつつ破壊されて退場でも良かったんじゃないかなーと)、このあたりの見方はどうしても辛めになってしまいます。すいません。

 そして列車戦の緒戦はヴィルマvsジェーンですか。正直この展開で一番辛いのは阿紫花ファンだと思いますが(ヴィルマに恨みはないけれど、もしヴィルマが生き残ったら出発前のやりとりからして阿紫花が死ぬ可能性が急上昇する)、いつかはやらなきゃいけない対決なので覚悟を決めるしかないんでしょうね。ちなみに自動人形と銃弾の関係については昔「空飛ぶ自動人形は俊敏な移動のために通常の自動人形より軽くて強度の弱い素材でできている、ゆえに弾丸が通用するのではないか」と考察したことがありますが、ジェーンはおもっくそ陸上仕様の自動人形ですからね……。とはいえ、だからジェーンには弾丸が効かないかというとそうではなく、まぁたぶん普通より強力な弾丸を使っているか、それとも「しろがね」が昔研究していた螺旋の弾丸が出てくるか、それとも作者が何も気にしないかのどれかの可能性で普通に銃弾は通用する展開になるでしょうけど、やっぱり決着はヴィルマらしくナイフに賭けられる展開に1000ヴィルマ。さらに列車上の早撃ち対決という美味しいとこ取りの展開になる方に2000ヴィルマ。


D-LIVE!!(43-3)
 ロットンさんなんか覚えている人がどのくらいいるんだろう……。私みたいな比較的熱心なファンは大丈夫でしょうけど、一般読者にはついていけないのでは? (ちなみに知らない人に説明すると、ロットンさん=今はデレに転化したツンデレさんという解釈でOKです)(OKなのかよ)

 なお、本編の展開の方はまだまだ繋ぎなのでなんとも。ただ、斑鳩の行為をきちんと「犯罪行為」として描いているのは良いですね。勢いに任せて正当化していない。この区別が教育としての少年漫画には重要です。そしてこうやって各地に散らばっている仲間たちを集めて、波戸さん(武闘家)・あっきー(戦士)・オウル(盗賊)・烏丸先生(賢者)・初音ちん(商人)・そして斑鳩(パトリシア)でパーティーを編成、悪のキマイラの居城に囚われの百舌鳥さんを助けに行くドラクエ(ドライブクエスト)展開が始まるのですね! どう考えても始まりません、本当にありがとうございました。

 ……で、百戦錬磨のASEメンバーはともかくとして、増尾さんとかの事務の人は今どうなってるんだろうなぁ。暴徒と化したキラ信者に囲まれたSPKみたいなことになってなきゃ良いんですけど……。


ネコなび(26)
 発情期は……正直、私としてはいろいろ思うところもあるのですが、都会のマンションで飼っているのなら去勢するのがマナーでしょう。可哀想だって? 何を言う、そんなところで飼う奴が悪いんだ! 都会の環境の中でねこがのびのび生きられると本当に思ってるのか! そんなにねこが大切ならある程度融通の利く地方にとっとと引っ越せ! そしてそこでねこライフを満喫しろ! それができないというのなら……周囲への迷惑を考えて、己のねこの子供を犠牲にするんだ。それがねこ飼いに必要な覚悟だ! そんな覚悟もなく、何も捨てずに抱え込んで突撃した時、困るのはお前ではない! 何の責もない近隣住人だ! って、読み返すとずいぶん情緒不安定なことを書いてますね。いろいろ思うところはあるのですよ……。


総括
 今週は特にこれだ!という場面がなかった気がします。MVP候補としては、「グランドライナー」が予想以上に良さげだったこと、感想では触れてませんが「アルバトロス」の死ぬれの理香、「結界師」のガオン、「道士郎」の殿×エリタンってあたりになりますが……うん、ここは期待を込めて「グランドライナー」をMVPとしますか。殿×エリタンは来週に取っておきます。だから最後に濃いのを一発頼みますよ西森先生! (ある意味最低な期待の仕方)

 あと余談ですが、サンデー辞書ライトカスタムVer.を1.02にバージョンアップしました。登録用語ほぼ一覧はこちら。今回の更新によってツンデレメイドや執事クエストはもちろん、MGモガちゃんやバイセクシャルまで変換可能になりましたよ(あえて嫌な例を列挙する戦法)。みんな大好きアルバトロス用語もばっちりですぞ。ちなみにサンデー作家公式サイトとしては安西信行(日記でポン)青山剛昌(こなん通信社)鈴木央(鈴木央のだらだらブログ)藤崎聖人(WILDLIFE.jp)を新規に登録。漫画家名もしくはサイト名を入力するとアドレスが出ます(畑先生は「ばっくすてーじ」変換でWEBサンデーのバックステージに飛んでください)。若木先生は……あまり大っぴらに公開するのはちとアレなので、やめときました(笑)。

 それと余談その2。明日(2006年1月1日)の午後くらいから、ちょっとした企画をやりたいと思います。もしお暇な方がいらっしゃったら、是非ほどほどにご参加していただけると助かります。「それ」が終わったあとどうするか、まだ全然考えてないけど。まぁ軽いアンケートのようなものですので、過剰な期待はしないでくださいね。





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