週刊少年サンデー感想(2005年第43号) (09/30) 「ささくれ感想No.43」
○結界師(91)
合理性は最高評価をしても良いのだが、作画的演出の酷さがそれを台無しにしている。本当にもったいない。
○金色のガッシュ!!(223)
壁の演出は良かった。が、それだけ。ウォンレイの額当ての文字を見て、感動するよりつい笑いそうになってしまった自分はもう「ガッシュ」を純粋に楽しむことができないのだろうか。だって日本語で書くなよ。子供向けにわかりやすく演出した結果の雷句先生の確信犯なのだろうが、それでも日本語で書くなよ。
○MAJOR(528)
お山の大将漫画。
○ワイルドライフ(131)
消えろ。
○名探偵コナン(539)
特にコメントなし。子供が殺人現場云々はもう言い飽きた。
○犬夜叉(426)
肝を取り戻した瞬間、仙人がまるで別人のような妖気を発し始めれば良いなと思う。
○絶対可憐チルドレン(10)
あまりに今更な言で申し訳ないが、本当は僕にはこの漫画をマトモに評価することは不可能である、ということはここに明言しておこうと思う。僕はSF畑の人間ではないから、少年漫画であることよりSF美少女コメディーであることにアイデンティティのあるこの漫画を正当な文脈で語ることができないのだ。この漫画を少年漫画の文法で評価することは、「からくりサーカス」をラブコメとして評価することや、「いでじゅう」を柔道漫画として評価することに近い。全くの見当違いではないが、本質は完全に外している。この漫画の語りづらさには、単純な完成度の高さだけではなく、こういった理由もある。
○読みきり(ラブリーフェアリー)
もし妖精が三か月前の姿のままだったら、腐女子人気が出ただろうか。出ねえよ。
○クロスゲーム(4)
どうでもいいが、コウを犯人扱いした教師(?)はちゃんと謝るように。教師だろうが社長だろうが王様だろうが、守るべき礼儀を失ったら人間おしまいだぜ。とダメ人間がうそぶいてみる。
○MAR(125)
なんだか盛り上がっているように見えるが、うちのウォーゲーム考察を読んだ方ならご存知の通り、ギンタvsトム以外の勝負はウォーゲームにとって全く何の意味も存在しない、心底どうでもいいただのお遊びなのでくれぐれも誤解しないように。
○ブリザードアクセル(27)
フィギュアスケートは親の理解が必要不可欠な金のかかるスポーツであるという前提と、親がことごとく敵に回るというこの漫画の展開は矛盾しているのではないか。
○焼きたて!! ジャぱん(177)
官僚的官僚的とうるさいが、官僚的という言葉の意味をちゃんと理解して使っているのだろうか? ウェーバーとかマートンとかちゃんと読んだのだろうか?
○ハヤテのごとく!(48)
困ったらすぐナレーションで説明するのは悪い癖。漫画なら絵と展開で説明しとけ。
○最強! 都立あおい坂高校野球部(36)
鈴ねえもがんばれよ。
○道士郎でござる(66) 
家臣が最も力を発揮できる状況・手段を的確に見定める殿の眼力は本物であると思う。あと非常に地味なカットではあるが、馬鹿にできない回避力も素敵だ。だがMVPは池内だな。美味しすぎて腹痛ぇ。
○あいこら(11)
フェチの求道者とか、攻めのフェチがどうだとか、やたらご大層なことを言ってるからどんなものかと思えば……。
フェチの本質は愛することだ。愛するということは受け入れるということだ。ある限定された条件下にのみ萌えを見出すということが、受け入れるということの逆であることに何故気付かない。そんなこと、大してフェチに詳しくない僕にだってわかることなのに。……ということを言ってみたが、自分でも半分くらい何言ってるのかわからんのであまり深く考えないよう。
ただこれだけはハッキリ言える。彼はこのままだと、永遠に「フェチの求道者」程度の存在に収まるしかないだろう。コミュニケーションの放棄は人間を育てない。まぁ、老人になっても性懲りもなく同じことやってた場合は尊敬に値するかもしれない。端から見ると哀れなだけだろうが。
○見上げてごらん(26)
萩原さんって「幽白」の美食家・巻原に似てるな。
○クロザクロ(56)
ザクロがちょっと大人っぽくなってる?
○兄ふんじゃった!(33)
ファイ丸くんの生き様は深く考え始めると大変なことになるので、深く考えないことにした。存在そのものが罪であることの哀しみとか。
○からくりサーカス(機械仕掛の神59)
「生命の水」が周囲のゾナハ蟲を無効化するという設定が完全に無に帰しているのはいかがなものか。と、それは勝がゾナハ蟲に触れていた時点でツッコむべき点であり、今更そんなことを言っても己の不明をアピールするだけなことに今気が付いた。
アルレとブリゲッラの間に明確な実力差があったことを考えると、ディアマンティーナはデルニエの中でも弱いってことなのか。あるいはコロンビーヌが最古の中で飛び抜けて強い……というわけでもないか。「からくり」というか藤田漫画の強さは当てにならんからな。多分最古の三人も、フウあたりに適当な改造を施されてそのうちデルニエを根性で倒したりするんだろうし。
○こわしや我聞(79)
すでにどっからどう見ても夫婦じゃねえかこれじゃ。桃子なんかただのピエロだ。ただ惜しむらくは、その夫婦っぷりが若夫婦や新婚夫婦ではなく、老夫婦のそれであるということ。ちょっと前の桃子の煽り(國生さんが我聞を異性として意識したこと)から繋げるなら、ここはそれだと不自然だろ。こういうところに感じる無理にも、この漫画がまとめに入ってきていることが感じられて淋しくなる。まぁ漫画がまとめに入ってきていることと、話の流れが不自然なことはあんまり関係がないが。作者の技量の問題だから。
○D-LIVE!!(40-2)

斑鳩が随分頼もしいことを言うようになったな。何か大きなイベントがあってそれを境に激変したのではなく、無数のミッションを連続して描写する中で、あくまで不自然さを感じない程度に少しずつ、じわじわと変化してきている。このリアルな成長が描写できるということは、さりげに凄いことだと思う。
○ネコなび(特別編+13)
ねこの醍醐味は前足と前歯だっつの。それはそうとして、こんな漫画のせいで変な名前がつけられなくて本当に良かったよ、姫。
○総括にかえて、最近のジャンプについて
ちなみに最近のジャンプについては、正直「特に感想がない」ので何も書けない、というのが本音。どの漫画も平均点の出来であり、これについては書かねば、と思うことがないのだ。僕の思い入れの差もあるのだろうが、サンデーの方がよほど面白い。強いて言うなら「ネウロ」の笹塚さんが作中で唯一「アンチミステリのアンチ」として機能している気がする(しかし、結局は過剰なアンチの作風に対抗するため笹塚さんの描写もまた過剰になり、最終的にただのミステリとはとても呼べない代物に変化している。裏返しの裏返しが表になっていない)点は非常に興味深いと思うが、それだってまだ僕の妄想の域を出ない意見なわけだし、他の漫画に至ってはバキもつけものも知らない僕には思うところがない。あ、でも43号の「もて王」は最高に凄かった。大亜門先生はどんな心境であの話を描いたんだろうか……。
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