■週刊少年サンデー感想(2006年第28号) (06/15) 「本領発揮」
ある漫画家のブログに、
「ファミレスでプロ用の原稿用紙に『ガッシュ』っぽい漫画のペン入れをしてる人を見た」
と書かれていたのですが、まさか本人じゃないですよね……? (違うと思うけど)
表紙(クロスゲーム)
前回の巻頭&表紙からまだ5号しか経っていないのに!
それにしても、なかなか二枚目の色素が薄くなりませんね……。
クロスゲーム(35)
東には勝ったが気が抜けてチームは負け。うーん、上手い落とし所です。
でも、この後の展開はどうなるんでしょうね。
まだ大門監督をブチのめしていないので、そのまま退場してもなんだか納得が行かないし……。
金色のガッシュ!!(250)
ガッシュたちの思惑がちょっと読めなくて混乱中です。
目的は「ファウードを魔界に帰す」こと? それとも「日本に着くまでにファウードを止める」こと?
前者が目的なら彼らの行動はつまり「時間稼ぎ」になるので、いくらやられても足止めできれば勝ち。
後者が目的ならゼオンを倒さなくてはならないので、あと3分以内にゼオンから鍵を奪えれば勝ち。
でもガッシュたちの行動を見ていると、両方がごっちゃになっているような印象を受けます。
そりゃ両方ともできるに越したことはないわけですが、
しかし全員で装置を守るか、全員で倒しに行くかの方がそれぞれの達成率は上がっていたはず。
方針が決まった時もその場の勢いでしたし、今の彼らの一番の目的はなんなのか、少し気になります。
あと、もしそれらの目的が達成されたとして、その後の身の振り方をどうするのかについても、ね。
ちなみに本編は、清麿復活を告げるモモンの見開きが素晴らしかったです。
オラ・ノロジオ関連のツッコミはもう諦めました(笑)。そういう細かいところを気にしちゃいけません。
GOLDEN★AGE(7)
普通に面白いなぁ。
でもトラからすでにヤムチャ臭がするのだけはいかんともし難く……。
ワイルドライフ(163)
えーっと、鉄生ヨイショはいつまで続くんですか?
「ジャぱん」の東もですが、冠編集は主人公を最強絶対無敵の天才に演出するのが好きなようですね。
でもどちらも「陽の面」ばかりが強すぎて、少し嫌味がしますね。同じくらいの「陰の面」も描いてくれないと。
MAJOR(563)
なんだか凄そうなキューバの先発ブラーボですが、顔が雑魚っぽいのできっと打たれてしまうでしょうね。
二周目のコジローあたりが的確に反撃してノックアウトしちゃいそうです。
RANGE MAN(2)
愛子さんのアレを見て藤林杏を連想してしまった私はやはりオタク以外の何者でもないのでしょうか。(そうですね)
えーと、先週の感想で「大塚鎌児が女の子だったら虜になってました」と書きましたが、ありゃ嘘ですごめんなさい。
私は妄想暴走属性には目がないのでそう思っちゃったのですが、
良く考えてみるとその大前提として「一途であること」が挙げられることに気付いてしまったので。
そのせいでしょうか、この男を見ていると何かやり場のない不快感がフツフツと湧き上がるのは……。
(たぶん他の人より一週ほど遅いリアクション)
下手をすると期待大のラブ漫画から一転、「いちご」の真中の再来になっちゃったりして。そんなの嫌ァァアア!!
どうかこれが「後に急成長する前段階のタメを作っている状態」でありますように。
本編の方は……うーん、まだ何とも。少なくとも、ギャグはあまり面白くないです……。
MAR(158)
えーと、なんだこれ? 新手のギャグか何かでしょうか。
結界師(124)
む、「うしとら」で言うところのヒョウポジションの人発見!
性格は全然違うけど、能力も目的もポジションも登場の仕方も何もかもがヒョウくさい!
こりゃ出番も退場の仕方も同じになる……かなぁ。ならなさそうですけどね。
史上最強の弟子ケンイチ(198)
夢を見たんです。
宇喜田だけは厳しい特訓をしていないということは、宇喜田だけが実戦で急成長するんじゃないかって夢。
実は新白で一番格闘の才能があったのは宇喜田だった!
ええ、夢です。泡沫のように儚い夢。
兄ふんじゃった!(69)
先生、要チェックですよ!
焼きたて!! ジャぱん(211)
「うえき」のマーガレットもそうでしたけど、
十数年単位で体を乗っ取られたのちに正気に返るのってどういう気分なんでしょうね。
……想像するだに恐ろしい。
妖逆門(14)
おや、これまでに獲得した撃符はまだ所持していたんですね。
四枚持ってるということは、
能力が低く臆病だが無限増殖が可能で実質不死身な「泥小僧」、
強固な水の盾を発生させるが術者の行動力を完全に奪う「泉殻」、
性格が悪く扱いに苦労するが破壊力とスピードはピカ一の「焔斬」、
そしてとりあえず攻撃力の強さだけははっきりしている「一鬼」の四体ですね。
攻撃向きの一鬼、鉄壁防御の泉殻、応用の利く泥小僧、そして切り札に使える焔斬。
おお、結構バランスのとれたパーティっぽいですよ?
しかし、こういう戦略的な話になると異様なほどワクワクするのはどうにかならんのか自分。
犬夜叉(461)
ここで鋼牙もリタイアかなぁ……。
いや実際問題、足のかけらを失った鋼牙が今後も活躍できるとは思えないんですが。
伏線はほとんど消化しちゃってるし。
ハヤテのごとく!(83)
先週の感想はキモくてすいませんでした。東方は思い入れが強すぎてつい。
あれだなぁ、自分は畑先生のことをまっっっったく信用してないということが改めて良ッくわかりました。
なぜ信用してないのかというと……それはやはり、パロネタの使い方の印象に原因があるんでしょうけど。
今週はただもう純粋に伊澄いじりの話でしかないので、伊澄への好感度次第で感想が大きく変わりそうです。
私は別に伊澄にはこれといった思い入れがないからなぁ……うーん。
ねこがバカっぷりを増したのは良かったと思います。
武心BUSHIN(14)
万乗先生が無茶をやってくれた!!(大喜び)
あいこら(45)
パンストかぁ。パンストは漫画的にどういう意味の記号になるんでしょうか。
脚線を強調するということは、やはり積極性の強調・誘惑系の道具として捉えるべきなのかな?
しかし今週のパンストミーティング全国大会を見る限りでは、
装備せずとも魅力があるモノとして描かれているんですよねぇ。
「パンストを履いた女性」が良いのではなく、「パンストそのもの」が良いとされている。
このへんのズレは、井上先生の中ではどういう風に考えられているんでしょうね。
ブリザードアクセル(61)
実際に絵柄から恐怖が伝わってくるのは良いことなんですが、
これは演技が怖いんじゃなくて表情が怖いだけなんだよなぁ……。
やはり漫画で演技自体に込められた感情を表現するのは無茶なのかなぁ。
漫画に限らず、フィギュアの演技でそこに込められた感情を感じ取ったことって私はないんですけどね。
オリンピックを見ていても、凄い技をやってるとかそういうのはわからないでもないんですが、
この演技は怒りを表現しているとか、哀しみが伝わってくるとか、そういうのはさっぱりぷーです。
これって私だけなのかなぁ。
ちなみに今回、敵方のリアクションが薄めなのは良かったです。
まぁ、最終的にこの二人、リアクションでバカップルになっちゃいそうな気もしますけど。
それと全然関係ない話なんですが、この漫画のバトル構造って「美味しんぼ」のそれとそっくりですよね。
「どちらもウマい!」という結論には行かずに、必ず「こっちは良いがこっちはダメ」という論調にもってくところとか。
個人的にはかなり損な視野の持ち方だと思うのですが、どうでしょうか。
最強! あおい坂高校野球部(71)
良い勝負でした。
前回ラストでキタローの表情を描かなかったのは、覚悟の表情をしていたからなんですね。
夢のために恩人をも切り捨てる、辛く苦しい覚悟の表情を。
ハルノクニ(16)
サンデーにメガネっ娘がまた一人爆誕!
それはそうと、この二人が亡命してきてくれて本当にラッキーでしたね、ギリは。
武術でコーさんに、技術で志乃に敵わない彼は、果たして統率者として目覚めることができるのか?
見上げてごらん(61)
ロディのインパクトの表現は素晴らしかったですよ。
確かにありゃ凄いわ。
了が妙に活躍しているのは少し気がかりでしたが……まぁ、今更か。
絶対可憐チルドレン(44)
特におっぱい祭りじゃなくてほっとしました。やっぱり椎名先生の自制心の壁は破れなかったか。
彼女の登場で少なからず作品全体が引っ掻き回されるのは想像がついていましたが、
ここで皆本の解任話が来ちゃうとは予想外。もっとギャグっぽく話が進むと思ってました。
まぁ結局は絆がどうこうとかそういう方向で落ち着いちゃうんでしょうけどね……。
まさか皆本自身がパワーアップするってことはないですよね?
地底少年チャッピー(25)
こんなにキャラがいるのに、萌えられそうなキャラが誰もいない……。
ここが水口先生の長所であり、かつ同時に限界でもあるんでしょうね。
って昔の「ミノル」の感想にも書いた気がするぞ。当時から進歩してない?
聖結晶アルバトロス(25)
キレイ好きのシビアがどうこうはともかく、
「11人殺された」というのが今後この漫画の中でどう扱われるのかが気になります。
この漫画、死者には意外と敏感というか、大事を大事として扱いますからねー。
普通ならさらっと流されるであろう藤村先生の死も、結構長く尾を引きずってましたから。
人死には非日常のままで、人死にが日常になることはない。この漫画ではそこが明確に区別されています。
しかし、この区別があまりに明確すぎるのが、この漫画がイマイチ盛り上がらない理由のひとつなんじゃないでしょうか。
この漫画、日常パートと非日常パートがあまりに明確に分かれすぎているんですよね。
だから日常パートを接着剤として利用できず、エピソード同士の繋がりがひどく希薄になっている。
それに、こういった話の醍醐味のひとつは「日常のすぐ隣に非日常があること」だと思うんですが、
このように日常と非日常がはっきり乖離していると、この醍醐味も失われてしまいます。
だからもう少し両者の境界を和らげてやっても良いと思うんですけどねぇ。
そうすればリカの出番も増えるし。
ちなみに最近の私の作品解釈はどれもこれも「相反する要素の配置」「境界操作」で説明されているように見えますが、
実際どれもこれもその理論で説明できないかどうか実験しているところなので、実はこれはわざとです。
そして今のところ、どれもこれもその理論で説明できてしまっているところがなんともはや。ゆかりん恐るべし。
こりゃーちょっと本気で煮詰めてみようかな。こういう考え方って演出論ではメジャーなんですかね?
ネコなび(48)
捨てねこを見捨てたペロ先生に罪はありません。
捨てたアホウが全て悪いのです。こういう奴はね、ホント死んで良いと思いますよ?
……ただ、例の能天気なプロジェクトがもしそのままズルズルと成功していたら、
ペロ先生自身がそのアホウの仲間入りをしていた可能性は否定しないでおきます。
今はペットを飼うことの大変さを良く理解し始めているらしいので、大丈夫でしょうけど。
総括
今週のMVPは、扱いは小さいですが「武心」の髪を切った真弓です。いよいよ万乗先生の本領発揮ですよ!
次点は「クロスゲーム」の結末の描き方かな。やっぱり技術的にはピカイチですね、あだち先生は。